優良なフランチャイズ本部を選び、事業の成功確立を上げる方法

浅野 忍土 |2015年05月12日 公開 (2018年04月03日 最終更新)
フランチャイズWEBリポートのフランチャイズに加盟されたオーナーの写真

今回のコラムでは、優良なフランチャイズ本部を見つける方法について解説していきます。

この方法について、根本的には過去の失敗事例を活かすこと、つまり失敗の原因を知ることが大変重要だと考えます。意思決定パターンに問題がある場合、今後も同じ間違いを繰り返す可能性がある為、今一度、その原因を意思決定の方法やパターンから振り返る事をお勧めします。

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事業が失敗に終わる理由は大きく分けて2つ

そもそもFC事業に参画され、事業が失敗に終わる要因は、大きく分けて2つあると考えられます。

・そもそも選定した事業がビジネスモデルとして根本的に儲からない事業であった。(ビジネスモデルの欠陥と事業選定のミス)

・何らかの理由で成功店と同様に経営できなかった。(本部、加盟店どちらかの経営能力の不足)

上記の2つの理由が考えられます。

何れの場合にも、結局のところ、自社(あなた)にあったFCビジネスをしっかりと選定できていなかった事が要因と考えられます。 ではどのようにすれば、良いFCビジネスを選定する事が可能となるのでしょうか?

フランチャイズでの成功確率を上げる4つの視点

FC事業、および本部の選定において、2つの失敗理由を回避し、成功確率を高める為には下記4つの視点を持って、見極めを行う事をお勧めします。

1)検討しているFC事業の収益性、成長性を見極める
2)FC本部の保有する指導能力を見極める
3)検討しているFC事業に求められる経営能力、必要スキル、特性を見極める
4)FC本部の価値観、経営観と自社(あなた)の価値観、経営観を比較する

最低限、これら4つの視点に照らし合わせて、FC事業を検討する事をお勧めします。

それではそれぞれの視点について解説します。

1)検討しているFC事業の収益性、成長性を見極める

まずそもそも、検討しているFC事業自体が、しっかりとした収益の上がるパッケージが出来上がっていたのかどうか?を見極める事が必要です。

当たり前の視点ですが、同時に大変重要な視点です。

事業計画上、つまり数字上は十分な収益が出るモデルであっても、実際は加盟店の大半がそのモデル通りに収益が上がっていない、再現出来ていないとなれば、大変取り組み難易度の高い事業と判断出来ます。故に、大前提として、しっかりとしたビジネスモデルが構築されたFC事業かどうかを判断しなければなりません。

2)FC本部の保有する指導能力を見極める

次に見極めるべき場、本部の指導能力です。FC事業はある種のコンサルティング事業です。単一業態におけるコンサルティング事業なのです。

故に、FC事業を加盟店に対して、しっかりと指導出来る体制や能力があるかどうかを見極めなければなりません。

例えば、本部直営はしっかりと収益を出しているが、加盟店への指導が十分でない場合、直営同様の収益を実現出来ないなどの事例も多々見られます。

その経営ノウハウを本部だけでなく、しっかりと加盟店に再現させる事が出来ているか、これは重要な視点です。その為に、SV機能や各種研修など、しっかりと加盟店の経営力を向上させる機能が整っているのか、この点を見極める必要があります。

3)検討しているFC事業に求められる経営能力、必要スキル、特性を見極める

次に見極めるべきはその事業の求められる経営能力、必要スキル、特性です。これは加盟店自体の経営力が問題で失敗することを回避する為の視点です。

他の加盟店はしっかりと収益が上がっているのに、自社が出来ていない場合は、その事業に求められる能力や特性をしっかりと見極められていないことが考えられます。

以前にご支援した企業様で女性主体の事業に取り組まれ、結局のところ、2年と持たず事業撤退する事となりました。当該企業は男性主体の会社で社長自身のマネジメントスタイルも、どちらかと言えば叱って言う事を聞かせるスタイルでした。

しかし、新たに新規事業として取り組んだFC事業は現場人材も、お客様も女性の事業。当然にして、既存事業体の叱って、人を動かすマネジメントのスタイルは通常しませんでした。

途中、社長は事業の成功の為に、女性に対するマネジメントをもっと理解しなければならないことを分かったものの、自分の考えや価値観に合わない。更には自分のマネジメントスタイルを変更出来ないとのことから、事業撤退を行いました。

この事例から分かる様に、事業の選定段階から、しっかりとその事業に求められる経営能力、必要スキル、特性を見極めていれば、時間と資金を無駄にする事は無かったでしょう。

4)FC本部の価値観、経営観と自社(あなた)の価値観、経営観を比較する

最後に、事業を成功させる上では事業パートナーであるFC本部の価値観、経営観を事前にしっかりと見極める事が重要です。

永きに渡り経営を共にする相手の価値観をしっかりと理解する事こそ、長期的に事業を存続させる条件の一つであると考えます。

経営的価値観の合致しない相手とは当然、永きに渡り事業を共にする事は出来ません。是非、そうした視点を持って、FC事業、およびFC本部の選定にあたっていただきたいと思います。

『過去の失敗事例』を知ることが重要

以上の視点を踏まえ、今一度、過去に取り組んだ事業の選定過程を見直してみてください。どこかに問題が合った事が分かるのではないでしょうか。しっかりと検討を行う事で、各々に合った有望な事業を選定して頂ければと思います。

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