FC加盟契約の前に押さえておきたい! フランチャイズで失敗しないポイント

フランチャイズWEBリポート編集部 |2018年10月16日 公開 (2018年11月14日 最終更新)
フランチャイズWEBリポートのフランチャイズに加盟されたオーナーの写真

フランチャイズの仕組みを利用することによって、開業のために必要な初期投資を抑えつつ、スムーズに起業をすることができます。

しかし、失敗したときのことを考えるとなかなか最初の一歩を踏み出せない人もいるでしょう。フランチャイズで失敗をする要因を正しく捉えたうえで、しっかりと理解することが大切です。ここでは経営リスクを回避する方法について詳しく解説します。

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フランチャイズで失敗しやすい要因とは?

フランチャイズにおいて本部企業のことを「フランチャイザー」といい、加盟店のことは「フランチャイジー」と呼びます。フランチャイズ加盟を成功させていくためには両者の間の信頼関係が大切になります。

起業とフランチャイズ起業のギャップ

フランチャイズで失敗してしまう要因としては、経営の重要な部分にはフランチャイジーの意見が反映されにくいことがあげられます。

フランチャイジーはあくまでひとつの加盟店に過ぎず、例えば1万店のFCであれば、そのフランチャイジーの意見は1万分の1ということになります。その意見の扱いについては、フランチャイザーの方針により様々ですが、必ずしも受け入れられるものではないということを理解する必要があります。

自身が起業した場合とは勝手が異なります。認識の違いによって、経営が行き詰ってしまう例も多いといえるでしょう。

経営者意識の欠如

また、売上に対するお金の管理がずさんであったり、営業時間が契約書で決められていない場合に起こってしまいやすい事例ですが、自分が休みたい日を休業日にしてしまったりといった要因もあるようです。特に、不規則な休業日がたびたび生じてしまうと、営業日が把握しづらくなってしまい結果的に客離れの原因ともなるでしょう。

ほかにも、小売業や飲食業といったビジネスは立地条件が成功を左右する大きな要因ともいえます。フランチャイザーの出店基準や紹介があるものの、鵜呑みにせず自分自身でも現地を視察してあらかじめ具体的なイメージを持っておく必要があるでしょう。人口が減少していたり、社員数の多い企業が移転を予定していたりするといった環境の変化は、集客に大きな影響を与えます。

フランチャイザーとのやりとりを通じて、自分自身でしっかりと考えることが失敗を未然に防ぐことにもつながるでしょう。

十分な資金が準備できていない

次に、開業時の運転資金の不足も失敗しやすい要因としてあげられます。金融機関から融資を受けるためには自己資金が3分の1もしくは2分の1程度必要となるものの、ぎりぎりの自己資金と融資額だけで経営を始めてしまうと資金不足に陥ることもめずらしくありません。

店舗の工事費や集客の伸び悩みなどで、開業当初に予想していたよりも資金が必要になるケースもありますし、売上の回収が遅いビジネスモデルの場合、運転資金が不足してしまうためです。

失敗を避けるためのフランチャイザーの選び方

フランチャイズ経営での失敗を避けるには、フランチャイザー選びを厳密に行うことが大切です。

また、加盟者自身がロイヤリティなどの取り決めに関する契約内容を理解できていないと、失敗やトラブルにつながってしまうため注意しておきましょう。

契約の内容をしっかりと理解する

加盟契約の前に事前に確認をしておきたい点は、ロイヤリティ・契約期間・更新条件・違約金・サポート体制の内容などです。ロイヤリティは利益に直結するため、しっかりと確認しておくことが大切だといえます。

ただ、相場よりもロイヤリティが高いから悪質なフランチャイズということでもありません。ロイヤリティの高さに見合った、研修やオープン後のサポートが充実しているなどといったメリット部分があれば、全体的には割安になることもあります。

ロイヤリティの数字だけを追ってしまうのではなく、その金額にどんな付加価値があるのかも合わせて考えておきましょう。

将来のビジョンを持つ

また、契約期間が長すぎると将来的に負担になってしまう恐れもあります。更新条件については、更新の際に発生する費用についてよく確認しておきましょう。

そして、中途解約など違約金が発生する条件や金額についても把握しておくことが大切です。

比較をして広い視野で検討する

これらの点について、事前に対策として取るべき行動はフランチャイザーが開催する説明会や研修会にできるだけ足を運ぶことにあります。不明点や疑問点はそのまま放置してしまわずに、その場で理解できるまで質問しましょう。

さらに、最初から1社に絞らずに、同じ業種のフランチャイザーをいくつか見比べてみると、それぞれのメリット・デメリットが見えてくるはずです。自分ではなかなか理解できない点や苦手な部分は、税理士などの専門家や有識者のアドバイスを受けることも検討しましょう。

どんな人がフランチャイズに加盟しているのか?

フランチャイジーとして起業する人は、会社員や自営業者などさまざまな立場の人がいます。

経済産業省が2003年2月に発表している「我が国のフランチャイズの現状」では、小売業のフランチャイズの場合、前職が会社員と答えた人は35.2%でした。続いて異業種の自営業者が24.1%、同業の自営業者が16.7%となっています。

外食業のフランチャイズの場合は、前職が異業種の自営業者が34%ともっとも多かったのが特徴です。続いて、同業の自営業者とほかの加盟店のフランチャイジーがそれぞれ17%となっています。

サービス業のフランチャイズでは、前職が会社員という人が42.3%ともっとも多く、続いて同業の自営業者が18.7%、異業種の自営業者が18%です。

どの業種であっても、初めて経営に取り組むという人も多いことがわかります。

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失敗しやすいのはどのようなタイプの人?

フランチャイズで失敗をしやすい人は、いくつかの特徴があります。まず、フランチャイジーといっても自営業者であるため、経営意識に乏しい人は行き詰ってしまう可能性が高いでしょう。誰かが何かをしてくれるのを待つのではなく、自分で動いていかなければ売上につながらないのが自営業者です。

また、フランチャイザーのブランドイメージだけに頼ってしまっている人も失敗しやすいでしょう。企業のブランドはあくまでもプラスアルファにすぎず、地域から親しまれる店舗づくりは経営者自身が行うものでもあります。

経営がある程度軌道に乗ってからも、失敗をしてしまう要因はあるものです。店舗や施設の運営が人任せで、自ら経営についてまったく学ぼうとしない人、オーナーは「人を雇って遊ぶ立場」と誤解をしている人もいます。

ビジネスをスケールさせるためにも人を雇い、仕事を任せるというのは良いことであるものの、経営を続けていくためには、オーナー自身が正しい経営の認識を持ち、従業員に目配りしていくことが重要だといえるでしょう。

フランチャイズで成功するためには

ブランドイメージ甘えない意思が重要

同じフランチャイズであっても、地域によって客層は異なってくるものです。フランチャイザーとの契約に違反しない範囲であれば、地域の特徴を商品やサービスに反映させる取り組みは、経営をプラスの方向に導く要因となるでしょう。

たとえば、観光地のコンビニであればお土産やご当地の名物を全面的にアピールしていくといった工夫も必要です。その場所でしか買えないものがあれば、自ずと集客にもつながっていきます。

自分が経営する店舗や施設がある地域にどのような客層が多いのか、どんなサービスなら受け入れてもらえるのかといった視点を持つことが大切です。近隣にある施設が学校・会社・工場といった違いによっても、客層は異なってきます。

経営に関する基礎的な知識について、無料で講習を受けられる機会もあるので積極的に活用していくことが重要です。フランチャイザーが行う研修だけでなく、商工会議所や民間企業が行うセミナーなどにも参加してみましょう。

経営や事業に関する取り組みは常に新しい知識や技術も必要になるため、意識的に行動していくことが大切です。

経営者として自分から学ぶことがポイント

ビジネスとして成功するためには、何よりも経営者としての自覚を持つことが重要だといえます。自ら経営について学んでいく姿勢を保つことで、自ずと収入もアップしていきます。

自営業はやり方次第で、どこまでも売上を上げていくことができる醍醐味があるでしょう。そして、フランチャイズは蓄積されたノウハウや知名度がある分だけ、自分でゼロから起業するよりも数多くのメリットがあります。ただ、そのブランドイメージに頼り切ったり、本部に任せきりにしたりしていてはいけません。フランチャイジーという立場を活かしつつ、地域に根差した経営ができるように日々学んでいくことを大切にしてみましょう。

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