ガッツレンタカーFCは何故成功したのか? ガッツ・ジャパンに急成長の舞台裏を直撃

フランチャイズWEBリポート編集部 |2019年02月07日 公開 (2020年09月15日 最終更新)
買うより借りるガッツレンタカー

前編では、2019年よりFC募集を本格化させるという福祉車両専門のレンタカービジネス「介護レンタカーさくら」の誕生秘話や、展開への手応えなどを、直営店の店長やFC開発担当者にお話を伺いました。

引き続き後編では、FC募集開始わずか3年半で150店舗を達成した格安レンタカービジネス「ガッツレンタカー」の急拡大の理由、そして急成長ベンチャーの裏側をご紹介します。

新しく掲載開始したオーナー募集情報まとめ

FC展開3年半150店舗を達成し勢いに乗る「ガッツレンタカー」のFC本部に話をお伺いします

フランチャイズ加盟店募集開始から3年半で150店舗を達成し、がっちりマンデーなどTV番組やメディアに取り上げられるなど勢いに乗る「ガッツレンタカー」。

ガッツレンタカー本店の受付カウンター

今回も、介護レンタカーさくら事業の立ち上げおよび加盟店開発を務める廣橋氏と、ガッツレンタカー直営店4店舗を取りまとめる鍔本統括店長、名古屋中央店・小坂店長の3人に、ガッツレンタカーのビジネスや、誕生秘話、急成長の舞台裏とも言える話を伺っていきます。

ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

株式会社ガッツ・ジャパン ブランド開発事業部 部長
廣橋

自動車関連企業を経て、株式会社ガッツ・ジャパンに入社。現在はおもに「介護レンタカーさくら」の事業の立ち上げおよび加盟店開発を担当。ガッツレンタカーの拡大にも大きく貢献している。

ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

株式会社ガッツ・ジャパン 統括店長 兼本店店長
鍔本

「ガッツレンタカー」と「介護レンタカーさくら」のユニット店である本店の店長と、名古屋市内にある直営店3店舗(いずれもユニット店)の統括店長を務める。私生活では一児のパパ。

ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

株式会社ガッツ・ジャパン 名古屋中央店 店長
小坂

ユニット店の大宮店を経て、2018年12月から「名古屋中央店」に異動。店長として従事する。実は、バンドマン出身という異色の経歴の持ち主でもある。

—— よろしくおねがいします。

改めてになりますが、ガッツレンタカーがどのようなサービスを提供されているのか教えてください。

ガッツレンタカーは、利用者の7割が一ヶ月以上の長期レンタルというのが特徴の、格安レンタカー店のフランチャイズです。一ヶ月24,800円〜という破格の料金プランで、車との新しい付き合い方をご提案しております。
ガッツ・ジャパンブランド開発事業部 部長 廣橋 隆元氏
ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

廣橋

「ガッツレンタカー」は2014年7月に名古屋で誕生しました。かねて、弊社は自動車関連の事業をしていた背景があり、大量の車を保有していたんです。それを有効活用しようと、ある法人に30台近くの車を貸し出したことをきっかけに「ガッツレンタカー」が生まれました。

—— そうだったんですね。ちなみに「ガッツ」の由来はイメージキャラクターである、ガッツ石松さんからなんですか?
ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

廣橋

レンタカー事業開始当初、社内で話あった末に、わかりやすく、エネルギーあふれる、一度聞いたら忘れないフレーズという理由から「ガッツ」がいいんじゃないか、というアイデアがでました。そこから「ガッツレンタカー」に決まり、法人名も「ガッツ・ジャパン」に変更しました。

その後、やっぱりガッツで一発で思い浮かべるのは「ガッツ石松さん」しかいないとなり、イメージキャラクターになっていただきました。

かなり初期の段階からイメージキャラクターになっていただけたので、非常にわかりやすく、覚えやすいインパクトがあるブランドとして展開できることになりました。

ガッツレンタカーのイメージキャラクターはガッツ石松 氏
—— たしかに、一度みると忘れないですよね。その後FC展開をすすめていくわけですね。
ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

廣橋

2015年2月にフランチャイズ展開を開始し、2年後の2017年2月には50店舗まで拡大。そのスピードを緩めることなく、2018年1月には100店舗に到達すると、フランチャイズ展開スタートからおよそ3年半で150店舗まで拡大しました。

オーナー数でいうと、およそ80人くらいで、そのうちの5割くらいが複数店舗展開をされています。多い方で7店舗を展開しているオーナーさんもいらっしゃいます。

「ガッツレンタカー」の特徴は、中長期レンタルに特化した格安のレンタカー店であること。多くのレンタカー店では、観光や出張で利用する短期利用のユーザーをターゲットとしていますが、「ガッツレンタカー」では、3日〜1年未満の“中長期の利用者”をターゲットとしています。

—— すごい勢いで店舗展開していったのですね。中長期利用者が主なターゲットということですが、どのくらい需要があるのでしょうか?
ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

廣橋

みなさん疑問に思われるんですが、ガッツレンタカーでレンタカーを借りる方のじつに7割が1ヶ月以上レンタルされているんですよ。

ある格安レンタカー店では1ヶ月の料金が72,000円でしたが、ガッツレンタカーだと一ヶ月24,800円〜という料金でレンタカーを提供しています。

—— 格安店のなかでも、さらにリーズナブルな料金設定なんですね。実際、どういった方が利用されることが多いですか。
ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

鍔本

法人・個人を問わずご利用いただいています。

エリアの特性によって変わってきますが、「ガッツレンタカー名駅店」は法人に営業車用として長期レンタルしていただくことが比較的多いですね。

ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

小坂

「ガッツレンタカー名古屋中央店」の場合は、病院をはじめとした法人での利用が目立ちます。以前、勤務していた「ガッツレンタカー大宮店(埼玉県)」の場合、軽バンをまとめて複数台レンタルする法人もいらっしゃいました。

個人の方の場合、それまでは車を所有していた方が車を処分して、レンタカーに切り替えるなんて方もいましたね。

急拡大・急成長を続けるガッツレンタカーですが、成功の要因をどのように考えていますか。

『買う』から『借りる』という、世の中の価値観の変化とビジネスモデルがマッチしただけでなく、競合が圧倒的に少ない格安レンタカーというポジションを築けたことが成功の理由です。
ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

廣橋

単純に、世の中の需要とビジネスモデルがマッチしたんだと思います。というのも、昔は車がステイタスの一つだったこともあり、所有する方がほとんどでした。

でも、長く続いた経済不況やエコの一般化により、シェアリングエコノミーなどの考えが受け入れられる世の中になってきました。借りるってことへの抵抗がなくなって、むしろ「賢く借りる」そんなスタイルが当たり前になってきてますよね。

——たしかに「買う」から「借りる」時代に切り替わっていってますよね。では、車を「買う」から「借りる」にすることで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
ガッツ・ジャパンブランド開発事業部 部長 廣橋 隆元氏
ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

廣橋

車を所有していると、自動車税や車検、日々のメンテナンスなど、金銭的な負担はかなりのもの。でも、「ガッツレンタカー」なら一ヶ月24,800円〜車を使えます。年間の維持費を計算したら、「ガッツレンタカー」でレンタルしたほうが断然お得なんですよ。

それまでは、レンタカーといえば旅行や出張で使うシーンがほとんどでしたが、賢くお得に車に乗りたい、日常利用したいというユーザの需要と、うまくマッチした結果だと捉えています。

また、「レンタカービジネス」という点も大きく関係していると思います。例えば、競合が多い飲食などのように、価格競争で売り上げや利益を出しづらい業態が多いように感じます。そういったなかで、ほとんど競合がいない「格安レンタカービジネス」として注目を浴びるようになり、その結果がとして加盟店の増加や、成長につながったんだと思います。

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華やかな部分に注目が集まりがちですが、その一方で「成長痛」とも言える苦悩や苦労した点などあれば教えてください。

急激に拡大したことで、組織や人材の成長が付いていけなかった部分です。しかし、直営店を切り盛りする若い店長たちの成長によって、それも解消しつつあります。
ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

廣橋

この質問は難しいんですが……、加盟店が急激に増えていったので、加盟店の要求に100パーセント応えられるほど、組織の特に人材の成長が追いついていなかったのはありますね。

でも最近は、鍔本統括店長や小坂店長など、現場で指揮をとる店長クラスの人材が育ってきました。組織としてようやく整いはじめたことで、今後は店舗の売り上げはもちろん、フランチャイズ本部としてFC加盟店さんに対して、もっとフィードバックできることが増えていくはずです。

—— 急成長するベンチャー企業の問題として、「人材の育成」は共通課題かもしれませんね。鍔本統括店長や小坂店長はそういったガッツ・ジャパンの一員として働いていますが、どのように感じていますか。
ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

鍔本

一言でいうと、いろいろなことにチャレンジさせてくれる会社ですね。

確かに大変なこともありますが、「辛い」や「しんどい」というよりも、モチベーションとして捉えていました。入社する時点で急激に成長を遂げている会社だということは理解していましたので、やるしかないぞって感じでしたね(笑)。

入社から10ヶ月で経験も浅いのに統括店長を任せていただき、ありがたい気持ちでいっぱいです。それがモチベーションになってもっともっと頑張ろうって思えますし、それがお客さまにも伝わっていいサイクルができあがる。これからもどんどん責任のある業務に挑戦していきたいです。そして、いま自分自身が経験していることを加盟店に落とし込み、さらなる成長に貢献できたらと思います。

—— 入社から半年で店長に抜てきされた小坂店長はどうですか。
ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

小坂

入社歴に関係なく、大きなチャンスがもらえるというのは私も感じています。

正直、最初はプレッシャーを感じましたが、いざやってみたらそんなことはなく。周りのスタッフや上司がフォローしてくれるので安心して働けています。

ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

廣橋

店舗の店長は、言ってみればその店舗にとっては“社長”同然です。他のチェーンであれば店長クラスにそこまでの権限は無いと思いますが、売り上げや利益、マネジメントなどにおいても一任していますので、かなりの裁量が与えられています。

ガッツレンタカーは現在200店舗に向けて取り組んでいってるわけですが、店長たちの成長によって体制が整ってくるんじゃないかって期待しています(笑)

—— フランチャイズ加盟された方との関わりはありますか? 直営店の役割とは
ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

鍔本

いま自分自身が店長として経験していることなどを、将来的にはフランチャイズ加盟店に落とし込み、ガッツレンタカーの成長や発展に貢献するのが直営店の役割だと捉えています。

フランチャイズに加盟された方とは、加盟前研修の際に「洗車検定」というのがあるんですが、小坂店長を含めてそれの講師を勤めているので、そういったシーンでは直接的な関わりがあります。また、本店という性格上、分からないことなどがあると全国の加盟店から電話がかかってきたりするんです。そういった場合は答えられる範囲で質問にお答えすることもありますね。

ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

廣橋

組織の拡大に追いつけていない部分で、加盟店様にご迷惑をおかけしたこともありましたが、現在は、本部を信頼していただけていると思っています。

「ガッツレンタカー」「介護レンタカーさくら」ともに成功しているビジネスということもあり、店舗を増やしたりユニット店として「介護レンタカーさくら」を併設オープンしたり。どんどん新しい展開をしていただいています。

第二の柱としてフランチャイズ展開を本格化させる「介護レンタカーさくら」。ガッツ・ジャパンの目標や、さくらへの期待を教えてください。

『ガッツレンタカー」と『介護レンタカーさくら』の2つの事業で500店舗を目標に取り組んでいます。レンタカーにとらわれることなく “すべてのお客さまの笑顔のために” 新たなビジネスを創出し、提供していくことが我々の使命です。
ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

廣橋

介護レンタカーさくらの誕生については前編でもお話しましたが、きっかけとしては、ガッツレンタカーを全国展開していくなかで、福祉車輌をレンタルしたいという声が非常に多かったことです。福祉車輌を取り扱っている競合となりそうなレンタカー店も少なく、取り扱っていたとしても料金が高額で気軽に利用できないという状況でした。

そうした背景からガッツレンタカーに次ぐ第二の柱として、介護・福祉車両のレンタルを専門に取り扱う「介護レンタカーさくら」というブランドを立ち上げました。

—— その「介護レンタカーさくら」のFC出展を2019年から加速させていくとお聞きましたが目標などお伺いできますか
ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

廣橋

現在、介護レンタカーさくらはガッツレンタカーの直営店とのユニット出店を中心に15店舗展開しています。今後は、デイサービスなど、すでに介護・福祉車輌を所有している法人をターゲットに「介護レンタカーさくら」の単独での出店も広く募集していく予定です。

そして店舗数目標でいうと、2年で100店舗、3年で150店舗、4年で200店舗を展開していく予定です。

そして、ガッツ・ジャパンとしては「ガッツレンタカー」と「介護レンタカーさくら」で、5年で500店舗を目指しています。いまはどちらもレンタカー事業ですが、ゆくゆくはレンタカーにとらわれることなく、世の中から必要とされるビジネスで展開していけたらと考えています。

—— レンタカー事業以外も可能性があるということですね。
ガッツレンタカーのフランチャイズWEBリポート編集部

廣橋

加盟店に新たなビジネスを提供することが本部の使命だと考えているので、レンタカーに固執するつもりはありません。

ガッツ・ジャパンの経営理念は「すべてのお客さまの笑顔のために」です。

言葉通り、すべてのお客さまが笑顔になることを目標に、これからもスタッフ全員が一丸となって頑張っていきたいと思います。我々の思いに賛同してくれる加盟店さんも大募集していますので、ご興味お持ちでしたら、ぜひ事業説明会にお越しください。

—— 本日はお忙しいなか、皆さま取材のご協力をいただきありがとうございました。

買うより借りるガッツレンタカー

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