FC本部社長ビデオインタビュー

株式会社アークランドサービス 代表取締役会長兼CEO 臼井 健一郎氏 インタビュー

かつやをFC展開している株式会社アークランドサービス 代表取締役会長兼CEO 臼井 健一郎氏インタビュー風景
株式会社アークランド展開FC「かつや」ロゴ

臼井 健一郎(うすい けんいちろう)氏プロフィール

1973年生まれ、東京都出身。広告代理店に勤務後、「かつや」本部であるアークランドサービス株式会社に入社。店長経験の後、2001年に店舗開発部に異動。その後、営業統括部長、本部長を務め、2006年には社長、2014年には会長に就任している。

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『かつや』が青色吐息の外食産業にも関わらず業績が拡大している理由

かつやといえば、「カツ丼業界の吉野家」という表現がよく似合う。1998年、神奈川県相模原市に1号店を出店して以来、ドミナント戦略で関東中心に直営店舗を続々とオープン。2年後の2000年からは全国でフランチャイズ展開スタート。2015年には300店舗達成を成し遂げたカツ丼業界の王者クラスともいえるチェーンなのだ。

外食業界の市場規模は、1997年の約29兆円から年々右肩下がりで2011年度時点で25兆円を割り込んでいる(出典:財団法人 食の安全・あんしん財団)が、それにも関わらず、かつやは業績を拡大し続けている。

その秘訣は何か。これは動画を見ていただけたらわかるが、CEOの臼井氏曰く「多岐にわたった仕事をするのではない」「一つ一つの商品の質を上げることに専念している」という点がポイントらしい。
一見アタリマエのようだが、「ずっとやり続けることができている会社は意外と少ない」とも彼は見解を述べていた。

かつや海外展開のワケとここだけの話

かつやは2015年9月現在、香港、韓国、タイ、台湾で計10店舗以上の海外展開をしている。しかしこれは、国内が厳しくなったからということではない。あくまでも余力がある今だからこそ。

また、「とんかつを500円とか300円の低価格でクイックで出しているところはなかったので、売上がほしいとかいうよりも、市場を作りたいと思った」「海外では日本のように客数(ニーズ)が想像できないのがおもしろい」と臼井氏はいたずらげに語っていた。

また、展開をする国については食文化がある程度発達しているところが条件らしい。とんかつ一筋のチェーンなので、とんかつひいては日本食自体が知られていないといけないからである。

現在展開している国は、日本円だとおよそ1,000円ほどでとんかつを提供しているので、そこに対してかつやはその半値で提供している。ここに勝機があると言えるのかもしれない。

ただし、海外(特に香港)は家賃が高く投資回収期間にたいする目がタイト。固定費がかかるのがネックなようで、いかに売上をあげるかが勝負なのだ。

海外出店を考えるフランチャイズ本部にアドバイスしたいこと

「1番は信念が同じか。2番にくるのが物件開発力」と臼井氏は語る。
会社の規模感より、賃料を払ってでも立地がいい場所をとれる企業と組むことが大切で、それによって展開のスピードが決まる。

また、すでに外食を経験している企業なら勝手がわかるのでパートナーとして組みやすいのもあるらしい。
近年、日本食のブランドを持つ本部などは海外進出を試みている企業も多いが、かつやの実績も鑑みつつ参考にしてみるといいだろう。

臼井健一郎にとっての『フランチャイズ』とは

「難しい・・」と頭をかかえながらも臼井氏が口にしたのが「加盟店は、運命共同体、大切なパートナー」ということ。同じ信念を持ち、かつやの店舗を広げていく兄弟のような存在なのだそうだ。

彼がこの質問を「難しい・・」ともらしたのには理由がある。
彼にとっては直営店もフランチャイズ店舗もあまり差がなくて、みな同じ店。みな同じかつや、なのだ。
1つの物件があって、そこで「開業したい!」という加盟希望者に店舗を譲っているのはそういった思いもあるからだろう。

かつやを彼と同じく愛してくれる仲間を国内外問わず彼は求めている。純粋にそういう思いなのだ。

 

[会社名]  アークランドサービス株式会社
[代表]  臼井 健一郎
[所在地]  〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台4-3 新お茶の水ビルディング14階
[TEL] 03-5217-1531  [FAX] 03-5217-2531
[ホームページ]  http://www.arclandservice.co.jp/

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