FC本部社長ビデオインタビュー

(株)ユニバーサルホーム 代表取締役 加藤 充 氏

(株)ユニバーサルホーム 加藤社長

加藤充(かとう みつる)氏プロフィール

1944年 神奈川県生まれ 1967年 慶應義塾大学卒業 1986年 アメリカ合衆国・カリフォルニア州立大学大学院修了 1995年 株式会社アイフルホームテクノロジー社長就任 株式会社ユニバーサルホーム設立

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FCに加盟するということは時間を買うこと

インタビューを通じて受ける印象は「穏和」の二文字。
フランチャイズ本部の代表者であり、なおかつ人生で二度も会社を上場させた方という事前情報だけをもってお会いすると恐らく多くの人は拍子抜けするだろう。それほどにその語り口調は穏やかそのものなのだ。きっと社団法人日本フランチャイズチェーン協会(以下JFA)の会長に推挙された理由もそういったところが会員の支持を集めたのではなかろうか。

─会長になられて何年目でしょうか。

今年で二年目です。

─そうですか、私はてっきり4年目くらいかなという印象でしたが。

いえ、それはないです。この会長職は原則一期二年で交代ですから。そういう印象をお持ちなのは私が副会長職を二期4年間務めていたからじゃないでしょうか。

─そうかもしれません、JFAの会長にずっといらっしゃったかの印象をもっていました。 ところで、今回の講演にはどうしてこのタイトルをお選びになったんでしょうか?

いやもうわたし自身がフランチャイズってなんですかってよく尋ねられるわけですけど、その時いつも言ってるのがこれなんです。一番伝えたいことでもあるわけです。加盟する人はね、ノウハウにお金を出すのか、商品にお金を出すのか、あるいは商売する権利にだとかってね、いろいろ考えるんですよね。ときどき質問もされます。そんなとき私は一番特徴を表しているのは、時間を買うことですよって言うんです。そういうと皆さんに割と直ぐに分かってもらえます。わたし自身それが特徴も表していますし本質も突いていると思っていますから、FCはなに?って聞かれたら、時間を買うことって言ってます。ですからこれを演題として使わせてもらいました。

加藤社長

─フランチャイズシステムに時間を対比させるというのはとても面白いですね。従来はフランチャイズに対して本部のノウハウだとか商標だとか個々の有利な点をあげることはよくやられていましたが、それを「時間」という誰もが共有して持っているものに置き換えてやるととても分かりやすくて、すっきりします。 今までとは違う側面から光を当てることで全体がポッと浮かびあがったような感じです。
ところで、加藤会長は現在JFAの会長であると同時に(株)ユニバーサルホームという住宅関係フランチャイズ本部の代表者でもあります。 また先ほどの講演の最初のご紹介の時に会長は過去二回、会社を上場されたご経験があるということをアナウンサーの方が話されていました。このこととフランチャイズとは何か関係があるのでしょうか。

はい、それは一部関係があったと言えます。といいますのも先ほどFCに加盟することは時間を買うことと言いましたが、これは加盟希望者だけではなく本部にも言えることなんです。本部も他人の資本を利用しますから早く成長できるんですね。 本部自身もフランチャイズシステムを採用することで短時間のうちに業務を広げることができるんです。 最初の会社が7年4ヶ月で上場、二度目が4年チョットでした。一度目に上場した会社も二度目もフランチャイズシステムを採用していましたからそれから考えるとやはり一部関係していたでしょうね。

─そうするとフランチャイズというのは加盟店にとっても本部にとっても優れたシステムだと思えます。

そうなんです。フランチャイズというのは、日本には地域に密着した業種ってあるんですけど、ただ密着しただけで近代化されていない業種っていっぱいあるんです。そんな業種はフランチャイズシステムを採用するとうまくいくだろうといのがいっぱいあるんです。ですから、まだまだ日本の産業を近代化する上ではとても優れたシステムだと思っています。 フランチャイズは本部にとっても、加盟される側にとっても可能性のある分野だと思っています。

─会長ご自身が書いておられるブログを拝見したんですが、エコについての話題が多かったように思います。

エコについては前々からなんとなく興味がありまして、ですからずーっとそういう生活をしてました。

─セイカツですか?

いやいや意識としてですよ。何もそう生活全体をエコだらけにしたとかってそこまではないです。例えばねゴミは庭に穴掘って埋めるとか、割り箸ですね、あれは森林資源にとってどれだけ有用かは分かりませんが、少なくとも使うことでゴミを出すことは止めようと。それで、われわれの会社は出張が多いものですから、出かける社員には必ずマイ歯ブラシを持っていかせるとかですね。カミソリもホテルに備え付けのを一回だけ使って捨てるのは止めようと。ちっちゃいことですけど実践してるんです。

─済みません、確認ですけど、それはフランチャイズとは関係ないですよね?

はい全く関係ないですね(笑)

─ただ御社は建物を建てるということを業務にされていますが、そもそも建築ということ自体が一種の環境破壊ではないでしょうか。これもFCとは関係ありませんが。

一方では、そうですね。ですから償いをしなければいけませんね。そのために社員旅行でカナダに行ったことがあるんですが、そこで植林活動などもやってきたんです。わたしの自宅は太陽光発電を利用したものです。 なんと言ってもわれわれの建てる住宅は寿命として50年を達成しています。これは日本の平均が25年ですから約二倍ですよ。これもエコの観点から見るととても有用だと思うんですよ。そうやってなるだけエコは意識しています。

─もうすぐJFA会長としての任期が満了されるということですが、もうちょっとこれはやっておきたかったというのはないでしょうか。

そうですね、JFAには正会員というのがいるのですが、フランチャイズ全体でいくとまだまだ少ないんですね。これには満足はしていません。 JFAの会員になれば法定開示書面の提出が義務づけられます。ですから加盟希望者だってJFAの会員本部を選択するとリスクとしては小さくなるんです。 ですから、JFAの会員を増やすということは双方にとってメリットがあるわけですからこれに対しては努力しなければいけないことだと思っております。

─よく、わかりました。ここでもう一度JFA会長としてのお仕事に戻したいのですが、二年間の任期中でこれはやって良かったというものはないでしょうか。

セーフティステーションですね。これを着実に広げることができたのは少し誇れることかなと思っています。それから従来あったスーパーバイザーの上のクラスの人材を育成することができるコースを設けることができたことにも満足しています。ま、これは従来から継続したものを完成させたというだけですが。

フランチャイズ経営士資格認定コースとは大学で言うと大学院のようなものだと聞いています。何れにしましてもそのことでより日本のフランチャイズシステムが発達し、会長の仰っている産業の近代化がよりスムーズにいくのではと思います。
今日はお忙しい中どうもありがとうございました。

ありがとうございました。

加藤社長

【取材後記】
実は加藤氏はこの取材の数日後にはJFA会長の退任が決まっていたようだったのだ。加藤氏への取材が4月30日、JFAの総会で新会長が選出されるのが5月10日だから、この取材は残りの何日かを残し、ちょうど会長職を振り返るような気持ちで受けていただいたのではと推察する。それがそうはならず再選されるとはわれわれはもちろん、加藤氏も想像だにしなかったことだったろう。

[名 称]  株式会社ユニバーサルホーム
[英文名称]  universalhome Inc
所在地 [本社]  〒104-0032 東京都中央区八丁堀二丁目7番1号 TOKYU REIT八丁堀ビル5階
TEL 03-5542-3111  FAX 03-5542-3140
代表取締役  加藤 充
資本金  725,300,000円
ホームページ  http://www.universalhome.co.jp/

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