販路企画 代表田口 勝
2016-06-08 専門家が語る。フランチャイズ・独立開業コラム
販路企画 代表 田口 勝

低リスクで事業拡大したい法人必見!メガフランチャイジー戦略とは何か?

 このコラムのポイント

フランチャイズオーナーの中には、メガフランチャイジーとなって事業多角化・事業拡大をされている方がおられます。 そもそも、メガフランチャイジーとはそもそも何か?、メガフランチャイジーになるためのポイントは?がわかるコラムです。 低リスクで新規事業を構築したいという法人様も必見の内容になっています。

フランチャイズWEBリポート編集部


メガフランチャイジーとは何か?

前回のコラムでは、フランチャイズを活用した独自起業の仕方についてお話をさせて頂きました。
今回のコラムではフランチャイズを活用して、イチ加盟店ではなく、事業として大きく広げていく―「メガフランチャイジー」についてお話をしていきたいと思います。

メガフランチャイジーとは次の定義になります。
複数の異なったフランチャイズ本部と契約を行い、複数のフランチャイズ事業の業務が事業の中核となっている加盟店のことを言います。

つまり、2つや3つ等のフランチャイズ本部と契約し、店舗数だけでなく、事業も多角化し、事業を拡大している加盟店のことです。

また、30店舗以上又は事業全ての売上高が20億円以上の加盟店のことを指すとも言われています。

定義は特に気にする必要はありませんが、フランチャイズの加盟店でも30店舗以上になったり、20億円以上になっている加盟店もいるということです。

更に、一部上場企業となったり、ジャスダック上場した加盟店も多数あります。

よく、『フランチャイズは本部ばかり儲けて・・・』と言われますが、このような企業があることを考えると、フランチャイズを上手に活かせば、加盟店にとっても大きな武器になるということが伺えます。

メガフランチャイジーになるための5つのポイント

私は仕事柄、加盟希望者、経営者にお会いしますが、このメガフランチャイジーを目標に頑張っておられる方もいらっしゃいます。

フランチャイズに加盟する目的は様々で、事業の成功もただ『一部上場すれば成功か』というとそう考えている人もいるでしょう。

『雇われない生き方(独立)によって仕事とプライベートの時間を充実させたい』という方は、そういう環境が整えば成功ともいえるのではないでしょうか。

しかし、事業を興すならメガフランチャイジーを目標としたいと考えている方も多くいらっしゃると思います。そんな方に向けてメガフランチャイジーになるためのポイントについてお話をしていきたいと思います。

1.最初のフランチャイズ本部選びと1店舗目の成功が鍵となる

フランチャイズビジネスで成功されている加盟店を見ると、共通するのが、最初のフランチャイズ本部選びと1店舗目の成功が非常に重要となります。

その後の多少の失敗は、方向修正を掛けることができることが多いと思いますが、最初の失敗は実は取り返しがつきにくいからです。

メガフランチャイジーを目指すために一番重要なことは、独立前のフランチャイズ本部選びです。

フランチャイズ本部の選び方は、次回のコラムでお話させて頂きますが慎重に数多くの情報を入手することが重要です。そのためには、充分な時間をもって開業準備を行いましょう。

2.基本的には兼業が可能なフランチャイズでなければならない

メガフランチャイジー戦略を行うための基本的な原則は、複数のフランチャイズ本部に加盟するか、1チェーンでも大幅な店舗展開ができるフランチャイズ本部を選ぶことです。ということは、兼業が可能なフランチャイズ本部であるかが選択のカギを握ります。

1チェーンの多店舗展開を希望されるのであれば、エリアフランチャイズ等の制度があるか?多店舗展開がどの程度まで可能か?を本部にしっかり確認することが重要です。

3.投資回収を早く行う

メガフランチャイジーを目指すには、当然、多店舗展開を行うことが重要ですし、他のフランチャイズ事業への投資も必要となります。そのため、最初に投資した資本の回収月数が早ければ早いほど、多店舗展開や次の事業投資を可能とします。

投資回収が早いということは、手元に残る利益が高いか?小資本での開業が出来るか?又はその両方を満たしているか?ということになります。

一番わかりやすいのは、フランチャイズ本部を横比較してみることです。

4.2チェーン目は既存のお客様と親和性が高いフランチャイズ本部を選ぶ

1チェーン目が成功すれば、次の事業投資となります。その際に重要なことは、出来る限り事業をゼロの状態からまた始めないこと。ゼロの状態から始める限り、リスクが大きく伴うことになるからです。

2チェーン目以降は加速しなければならない段階ですので、既存のお客様に告知をして売れる商品であれば、次の商売も立ち上がりが早くなります。親和性が高いフランチャイズチェーンを選ぶことが重要であると思います。

5.人材育成と仕組化には充分な時間とコストが必要

メガフランチャイジーは、各事業を部門として抱えていくことになります。

そのため、事業を任せることが出来る人の育成と仕組化が必要です。
これは企業の規模に従って構築することで充分ですので、是非、時間とコストをかけて各事業が機能する仕組化を図っていきましょう。

メガフランチャイジーは加盟者が目指したい1つの目標である

本日は、メガフランチャイジーについてお話をしました。
私見として、メガフランチャイジーとは、フランチャイズに加盟される方にとって是非目指して頂きたい一つの大きな目標であると思います。

そのためにはまず、フランチャイズ本部選びが重要とコラムでも述べました。次回は、このフランチャイズ本部選びについてお話をしていきたいと思います。

販路企画 代表 田口 勝

大学卒業後、熊本県の経営コンサルタント会社に勤務。マーケティング戦略立案・管理者研修等で中小企業のコンサルティングを担当。その後、業界最大手のコンビニエンスストアチェーン本部にて10年勤務、店長・スーパーバイザー・マネージャーを経験。退社後は販路企画を立上げ、商圏に基づくエリアマーケティング戦略立案・出店調査・FC本部展開支援・従業員戦力化研修、セミナー講演活動を行っている。