株式会社PEOPLE&PLACE 代表取締役松下 雅憲
2017-03-12 専門家が語る。フランチャイズ・独立開業コラム
株式会社PEOPLE&PLACE 代表取締役 松下 雅憲

部下が目標達成できるには理由がある!「できたこと」にフォーカスする指導術

 このコラムのポイント

「今期の目標、達成できなかったしお前ら夏のボーナスカットな!あぁ〜それから報告書ちゃんと書いといて」ドラマでもよくある上司の発言。報われることのない結果までの努力、課せられるペナルティ… 部下の心はズタボロ、察するに余りある辛い状態です。今回のコラムでは、そんな辛い状態にある部下を救済し、目標を達成できる強い部下に育てる方法について知ることができます。

フランチャイズWEBリポート編集部

[PR] 近日開催のFCビジネス・セミナー

ウイングス京都(12/14)- 起業・独立勉強会


目標達成できない原因は「反省」するから?

「残念ながら、目標は達成できませんでした。申し訳ございません。原因は… 」

部下は、目標が達成できなかったことを残念に思っています。
だから、それを反省しようとします。

上司も、部下の目標未達を残念に思っています。
だから、それを反省させようとします。

反省は、多くのビジネスマンが行っています。
上司も、部下に対して、できなかったことを反省させ、その原因を分析するように求めます。

その目的は、反省し、原因を分析することで、次の目標は達成できるようになるだろうと考えているからです。

しかし、残念ながら多くの場合、その『反省』と『分析』は、次に活かされることはありません。やはり、次に立てる目標でも、同じような原因が壁となって、その目標は達成できないのです。

それは何故なんでしょうか?

その原因は…『反省』をするからです!

「え?」と思うかも知れませんね。でも、その『反省』が原因なのです。

どこまで出来たかが肝!「反省」本来の目的

では、もう少し詳しくお話ししましょう。

部下が目標達成できなかったときに、上司は部下を指導しますよね。

先ほども言いましたが、その目的は「次回は目標を達成できるようにすること」でしょう。目標を達成させたいのならば、どうやったら目標が達成できるかという『方法』を見つけないといけません。

ところが、『反省と分析』は、目標が達成できなかったことについて見ているのです。そこには「目標が達成できるための方法」は存在しません。

そこにあるのは「目標が達成できなかった原因」です。

確かに、その「できなかった原因」を取り除けば、できるかも知れません。
しかし、その原因の取り除き方は『推定』『仮説』『想像』でしかありません。
それは「確証」ではないのです。

それよりも、到達はしなかったけれど、できたところまでの「できている」ところにフォーカスすべきなのです。

100%達成はしていなくても、50%や70%くらいは出来ているはずなのです。ならば、その「できたところ」には「できる方法」があるはずなのです。

これは「事実」なのです。

なぜ「事実」であるその方法にもっとフォーカスをしないのでしょうか? 

できた事実から「成功法」を見つける方法

「集客」というテーマひとつをとっても、同じことが言えます。

今、来店されているお客様には「お店に来ている理由」があります。

ならば、そのお客様と同じ、目的・悩み・期待・好み・ニーズなどを持つ「まだ来ていないお客様」に対して、「今、来て下さっているお客様が居る場所」に対して、「今来ているお客様の主な理由」にフォーカスしてアプローチする方が、「まったく新しい層や他のニーズを持つ別のお客様」に対して「未検証の新たな告知方法」を採るよりも何倍も集客効果が高くなると思いませんか?

事実、この方法の方が高い成果が出るのです。

ところが、世の中の9割以上のお店が、前者の方法を採らずに後者の方法を採ります。ターゲットを広げて商品を増やせばもっと集客できると思い込んでいるからです。

しかし、残念ながらそういう方法は、今の世の中ではまったく通用しなくなっているのです。

なぜならば、たくさんのターゲットを狙い、たくさんの商品を扱うことで、それぞれに対するパワー配分が少なくなります。その結果、商品の魅力が下がり、肝心のメイン顧客層の評価自体も低下してしまい、客離れが起きてしまうのです。そして、売上は下がっていくのです。

目標設定、目標達成のために上司がしなくてはならないことと一緒でしょ。

部下の仕事の結果には「できているところ」があるのです。集客でいう「今来ているお客様の来ている理由」です。 

目標に対しての実績は「何故そこまで到達できたのか」です。

それを分析し、それをより磨き上げることで、その目標はより早く効率よく、より高い精度で達成できるようになるのです。

新たな方法を探すよりも、まずは、今できているところをもっと伸ばしていきましょう。そうしないと、新たな目標を設置しても、また同じ事になっちゃいますよ!

できていないところよりも、できているところに着目!これです!

では実際に!部下を目標達成に導く会話術

最後に、部下にどういう風に言ってあげたら良いかをお教えしましょう。

部下:「すみません… 目標は未達でした」

上司:「そうか… それは残念だったね。ところで…できたところは、どんな風にして出来たんだろうか?」

部下:「それは、こういう風にやりました」

上司:「なるほどね。そこをバージョンアップしたら…目標には届いた可能性はあるのかな?」

部下:「はい、あると思います」

上司:「後、何があったら良かっただろうか?」

部下:「この部分の準備が不足していました。これを改善すれば達成は可能です!」

上司:「やれそうかい?」

部下:「はい!やれます!」

上司:「よし!じゃあ、やってみよう!」


次回は『「やらせたいこと」「やらねばならないこと」と「やりたいこと」は、ひとつにまとめよう』というテーマでお話しします。お楽しみに! 

 

  • 参考「『これからもあなたと働きたい』と言われる店長がしているシンプルな習慣」松下雅憲著(同文舘出版)

株式会社PEOPLE&PLACE 代表取締役 松下 雅憲

大阪出身。1980年日本マクドナルド(株)入社。店舗運営の現場と全社の出店戦略に関わり、2005年4月とんかつ新宿さぼてんを運営する(株)グリーンハウスフーズに入社。すぐに経営情報室を立ち上げ、経営情報の見える化、出店戦略システムの構築、さらにエリアマーケティングをベースにした店長教育システムを導入し大きな成果を上げた。2012年4月株式会社PEOPLE&PLACEを設立。代表取締役に就任。マクドナルドとさぼてんで確立したノウハウを独自の形に仕組み化した「店長ナビ®」を提供し、人材育成を通じて多くの外食企業や小売・サービス企業の業績向上に貢献している。