フランチャイズ加盟開発で役立つ法務がわかる
行政書士川本到
2015-07-14 FC本部向け小説
行政書士 川本到

情報開示の正しいやりかた~法定開示書面の開示・説明義務~

 このコラムのポイント

今回はフランチャイズの法律でも基本の情報開示についてのコラムです。本部は加盟店に対して情報開示をするのは義務なのか?任意なのか?というわかりそうでわかりにくい疑問の答えがわかります。

フランチャイズWEBリポート編集部


鬼、出張に行きました。
しかも、今回は2~3日帰って来ません。
こんな日は、何の気兼ねもなく、定時にあがれるし、その様子を見た今井さんが「酒井、今日行くぞ!!」とさっき誘ってくれたし、今日の夜は楽しみだぜぇ~~~。

で、今日は、わたるさんに指示されていた契約書をチェックしたり、作成したりの平凡な日常。
最近では、契約書のチェックや作成くらいなら、結構一人でできるようになってきたし、“俺も成長したなぁ”なんて、自分でも思っちゃったりして。

そんな中で、今日のお客さんは・・・、畠山部長、再び登場!

「あれ?わたるちゃんは?」
「はい、ちょっと出張で、群馬の方に行きました。なんだか、2~3日かかるらしいです。」
「温泉?スキーにしちゃ、ちょっと早いよな?」

どーして、ここの会社の人達は、揃いも揃って、こういう発想なんだろう??
きっと、この人達、会社の金でいろいろと遊んでるに違いない!!

「いえ、一応出張っていっていましたけど・・・。」
「別に一日中仕事してるわけじゃないだろ?きっと夜はどっかの温泉でゆっくり酒でも飲んでるんだって。」

この発想は、ぜったい同じことをやったことがある人の発想だ。
俺は確信を持った、この会社の偉い人達は、ぜったいに出張行って遊んでる。

「さかいー、お前、なんか言いたそうじゃねぇか。」

ヤベェッ、顔に出たか??

「いえ、そんなことないっす!! そ、それより、は、畠山部長、な、何か、わ、わたるさんにご用事が・・・」

すげーしどろもどろ(苦笑)

畠山部長もちょっと苦笑いしながら、
「そんな気にするなって(笑) そうそう、仕事の話なんだけど、わたるちゃん、いないなら酒井に教えてもらいたいんだけど・・・。今度ウチに中途で入った森山ってのがいるんだけど、この前、静岡の三島でいい物件がでて、地元の企業が加盟したいって話になって、とんとん拍子で出店が決まったわけよ。」

行政書士 川本到

外食系上場企業の法務担当、有名飲食チェーンの法務担当者、法務部門責任者などを経験し、2008年4月に行政書士登録。行政書士川本法務事務所を設立。主に、フランチャイズに関する法務コンサルティング、海外進出支援を中心とした業務を行っている。所属は、神奈川県行政書士会、中小企業診断士協会東京支部フランチャイズ研究会、国際取引フォーラムなど。日本経済新聞社主催のフランチャイズ・ショーや福岡県新生活産業多店舗化事業でセミナー講師、「フランチャイズ本部構築ガイドブック」(同友館)や「FCチェーンの海外展開ハンドブック(フランチャイズ研究会)にて著作の実績あり。