JUSETZマーケティング株式会社 代表取締役社長 武智 剛
旅する家「トラベルハウス」のロゴ

誰でも売れる商品力が最大の武器——旅する家「トラベルハウス」の誕生秘話

軽トラ専門のキャンピングカー「トラベルハウス」。販売開始から4ヶ月で3台しか売れないなか、Yahoo!ニュースに掲載されたことをきっかけに、問い合わせが殺到。そんなトラベルハウスはいかにして誕生したか、そして見据える未来とは。JUSETZマーケティング株式会社の代表取締役・武智剛が語ります。

キャンピングカーの保有台数が10年で倍増、マーケットも過去最高を記録

1台100万円を切る圧倒的なコスパが魅力的なトラベルハウス
1台100万円を切る圧倒的なコスパが魅力的なトラベルハウス

キャンプブームとともに、キャンピングカーの市場が拡大しているのをご存じですか。

2017年に日本オートキャンプ協会が発表した調査によると、2012年から4年連続でオートキャンプ参加人口が増え続けています。

これに伴い、キャンピングカーのマーケットが急激に拡大。事実、日本国内のキャンピングカー保有台数は、5万台だった2005年から10年で10万台以上に倍増。過去最高となる480億円を超えるマーケットにまで成長しているのです。

背景として挙げられるのは、グラマラスとキャンピングの造語からなる「グランピング」の台頭です。ちなみにグランピングとは、ホテルにも引けを取らない贅沢な環境下でサービスを受けられる新しいスタイルのキャンプのこと。近年、メディアがこのグランピングを大きく取り上げたことで、新たなキャンプ場がオープンするとともに、閉鎖に追いやられていたキャンプ場がグランピングスタイルのキャンプ施設として再オープンしています。

一定層のコアな趣味であったキャンプがポピュラーな存在になるなど、一般のユーザーにも認知されはじめた結果、キャンピングカーの需要が高まっているのです。

また、昔はキャンピングカーといえば1000万円以上もするなど、金持ちの道楽として使用されていました。しかし、最近では200〜300万円くらいの低価格のキャンピングカーが増えていることもあり、車中泊で旅行を楽しむカップルや夫婦が、普通車からキャンピングカーに箱替えするケースが増えているのです。

そんなキャンピングカーブームのなか、2017年3月に事業がスタートした「トラベルハウス」。1台あたり100万円を切る軽トラ専門のキャンピングカー販売事業です。

トラベルハウスは、軽トラックに専用のキャンピングシェルという居住スペースをドッキングするユニークな仕組みを採用。高さ173センチの広々とした室内ゆえに、立ったままでの移動や着替えができるだけでなく、住宅用の断熱材を使用しているので、夏も冬も快適に過ごせるのが特徴です。さらに、キャンピングシェルは着脱可能なので、シーンに合わせて利用できるだけでなく、車検に出すときも安心なのが魅力です。

そうした独自性から、テレビをはじめとしたメディアで紹介されることも少なくないトラベルハウス。その差別化された商品力はもちろん、完全受注生産のため在庫を抱えるリスクがないなど、低リスクでスタートできる事業として代理店募集を開始しました。

そんな「トラベルハウス」は、どんなきっかけで誕生したのでしょうか。

「会社のお荷物」からトップセールスにのぼりつめた前職時代

トラベルハウス内部の居住スペース
トラベルハウスの居住スペース。内装はオーダーに合わせてカスタマイズ可能。

トラベルハウスを展開する「JUSETZマーケティング株式会社」は、代表取締役の武智が住宅設備の卸販売を皮切りに、2010年1月に創業した会社です。

そんな彼のファーストキャリアは、住宅設備メーカーの「株式会社ノーリツ」からスタートします。営業職として入社した武智ですが、入社から2年間は思うような成績を上げることができず、当時のことを「会社のお荷物だった」と振り返ります。しかし、あることをきっかけに、およそ1000人もいる営業パーソンのなかで上位の成績を誇るトップセールスに躍り出るのです。入社から4年後のことでした。

「最初は、『お願いだから買ってください』というお願い営業だったんです。それで売れるのはノーリツの看板商品である給湯器だけ。僕が売っていたのは商品力の弱いキッチンとバスルームなので、それじゃ売れない……。なので、セールスレターを書いたり、人間関係を重視したりと、営業方法を改めたんです。もちろんそれだけではありませんが、結果、一般的な営業なら月に1台売れればいいところ、キッチンを月に240台、バスルームを300台売ってました」(武智)

トップの営業パーソンとして結果を残した武智は、ノーリツ在籍中にもかかわらず2010年に自身の会社である「JUSETZマーケティング株式会社」を立ち上げます。

「ノーリツは販売部門だけなので、その施工を請け負う会社として立ち上げました。中学生の頃から社長になりたいと思っていたんですよね」(武智)

二足のわらじを履きながらも、ノーリツの営業パーソンとして十分すぎる実績をあげた武智は、営業部から本社の財務管理部に異動することに。この異動には、彼のある思惑があったのです。

「財務管理部は会社の売上予測や原価管理など、管理会計をメインに担当する部署でした。当時は『ノーリツの社長になりたい』と考えていたので、グループの全体を見れたほうがその道は近づくかな、と」(武智)

しかし、JUSETZマーケティングの事業が軌道に乗ってきたのと、ノーリツで社長になるのは難しいと感じ、自社の立ち上げから2年でノーリツを退社することになるのです。

トラベルハウスを商品化したのは、お世話になっている職人を救うため

トラベルハウスの製作風景
大工経験をもとに最初は職人さん自身が欲しくて作ったトラベルハウス。制作者として「古くて新しい贅沢な大人の遊び方」が広まったらうれしいとのこと。

「4年前から施工をお願いしていた、住設機器取付の職人さんの会社が不渡りを食らってしまって……。経営がピンチということで、まわりにいるスタッフたちも『どうにかしないと』って、その職人さんを盛り立ててたんですよ。そういう姿を見て、すごくいい人たちだなって思ったんですよね。なので、自分もなにかしないといけないな、と」(武智)

そんなとき武智の脳裏をかすめたのが、その職人さんが趣味で作っていたキャンピングカーでした。これを販売したら、なんとかしてあげられるかもしれない——そう考えた武智でしたが、そのキャンピングカーにはある問題点があったのです。

「趣味で車中泊をするような職人さんで、駐車場に置いてあったキャンピングカーを見たことがあったんです。でも、あくまでも趣味の領域で作っているので原価だけで300万円も掛けているらしくて……。だから、工賃や利益を考えたら500万円は必要だな、と。その時は『誰が買うねん』って笑い話で終わりましたけどね(笑)」(武智)

しかし、価格を抑えることができれば売れる確証があった武智。その背景には、近年のキャンピングカーブームに加え、軽トラの市場が伸びていることも大きく関係していました。

「価格次第では絶対に売れると思ったんです。ノーリツ時代の経験を活かせば、大量生産によるスケールメリットでクリアできるな、と。しかも、自動車業界全体が明るいとは言えないなか、軽トラの市場は伸びているんですよ。安い上に耐久性もいいので、コストパフォーマンスは抜群ですよね」(武智)

そうして2017年3月、構想から3年のときを経てスタートしたのが「トラベルハウス」なのです。これで職人さんの会社を救出することができる——意気揚々とスタートラインに立ったはずの武智でしたが、当初は「見込んでいた販売台数を下回っていた」と振り返ります。

しかしその理由には、彼の経営的な戦略が隠されていたのです。

誰でも売れることに拘わって、ひっそりとスタートしたトラベルハウスの今

朝日新聞2018年4月19日の朝刊記事
Yahoo!ニュースを皮切りに各種メディアに取り上げられ、注目が集まるトラベルハウス

「僕が売ったら売れるんですよ。でも、誰でも売れる状態でないと意味がないので、まずは入社3年目のスタッフに担当してもらいました。月8台、年間100台ペースを想定していたんですが、スタートから4ヶ月で3台しか売れませんでした」(武智)

そんなトラベルハウスに転機が訪れます。日本最大級のポータルサイトであるYahoo! JAPANのYahoo!ニュースにトラベルハウスが取り上げられたことをきっかけに、爆発的な台数を売り上げることになるのです。

「一気に拡散し、1ヶ月で20台くらい売れました。当時はそこまでの製造・販売体制を作れていなかったので大変でした……。しかし、問い合わせが増えたことで『なんとか売らないと」と思っていた担当スタッフの焦りが余裕に変わったんでしょうね。じつは、トラベルハウスで一番喜ばれているのは接客なんですよ。用途はさまざまなので、お客さんはどう使っていいか分からない。だから、親身になった提案が重要なんです」(武智)

その後もコンスタントに問い合わせをいただくことはもちろん、道の駅などで展示販売会を開催すれば、成約率30パーセント以上を記録するなど、ニーズのあるところに情報が届けば「誰でも売れること」が分かった武智。

2017年9月には兵庫県から「経営革新計画」に承認されるなど、その取り組みにある種のお墨付きを得たトラベルハウス。2018年1月に満を持して代理店展開をスタートさせるのです。

「より多くの方にトラベルハウスをお届けしたいという思いで踏み切りました。快適性や価格など、ほかのキャンピングカーとの差別化が明白なので、セールス未経験の主婦の方でも売れちゃうんですよね」(武智)

さっそく代理店の事業説明会を開催すると、参加した6社のうち5社が加盟を果たすなど、今後の拡大が楽しみなトラベルハウス。2020年までの3年間で200店舗まで拡大を目指すとともに、2022年にはアジアへの輸出販売を視野に入れています。

近々では、トラベルハウスのレンタカー事業の展開も予定しているなど、さらなる事業拡大を図ることで、職人さんの会社再建の一助になるとともに、キャンプなどのレジャー市場をより一層盛り上げていきます。





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