株式会社プレゼンツの篠原伸也オーナー
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買取はモノだけでなく思い出を買う!大吉を3店舗運営するオーナーが7年間で掴んだ極意

拡大を続けるリユース市場において、2013年から7年にわたり活躍する買取ビジネスのフランチャイズオーナーがいます。愛知県内で「買取大吉」を3店舗運営する株式会社プレゼンツの篠原伸也オーナーです。フリマアプリの台頭や新型コロナウイルスの猛威など、激動の7年間をどう見抜き、どう戦ってきたのでしょうか。

個人事業主から法人化するために新たな事業を模索

パチンコ店でコンサルタント業務を行なっていたころの篠原オーナー
パチンコ店でコンサルタント業務を行なっていたころの篠原オーナー

「私達のビジネスは、お持ちいただいたものを買い取って終わりではありません。たとえば、ブランド品をお持ちいただいたお客さまは、当然ブランド品以外のモノも所有されています。一度ご来店した際にご満足いただけたら、その後ほかのモノも売りにきてくださいます。二度、三度とお越しいただくためには、その1回1回でどれだけご満足いただけるか、どれだけ親身になれるかが重要だと思っています。買取金額だけでなく接客が重要だと気付くまで3年くらいはかかりました」(篠原オーナー)

そう話すのは、2013年9月に「買取大吉」のフランチャイズに加盟した株式会社プレゼンツの篠原オーナー。現在は愛知県内で3店舗の「買取大吉」を運営しています。

そんな彼のキャリアは、25年前に貴金属や呉服を販売する会社へ入社したところからスタートしました。もちろん当時は、のちに買取専門店で独立することは知るよしもありません。

ここで3年の経験を積んだのち、パチンコ機器メーカーの営業にキャリアをチェンジ。その後、パチンコ店のコンサルティング会社に転職すると、その経験を活かしてパチンコ店のコンサルタント事業で個人事業主として独立。新たな人生を歩んでいた篠原オーナーでしたが、独立してから5年の月日が経った彼に大きな転機が訪れます。

「結婚して子供ができたことで、働き方を変えようと思ったんです。個人事業主として5年くらいパチンコ店のコンサルの事業をしていたんですが、業界柄、土日も関係ない仕事ですし夜中の2時や3時に帰ることも珍しくありませんでした。もともと学生の頃から独立願望もあって、35歳までには法人化しようと思っていたので、結婚をきっかけに34歳のときに新たな事業で法人化しようと考えました」(篠原オーナー)

そうして、法人化するための新たな事業を探していた篠原オーナー。その際に基準としていた3つのポイントがあったと振り返ります。

競合の買取専門店と比べて自由度が高いことを理由に「買取大吉」に加盟

2013年9月にオープンした1号店の「買取大吉 岡崎店」
2013年9月にオープンした1号店の「買取大吉 岡崎店」

「検討するにあたって、ひとつは年齢的、体力的に長く続けられる事業であること。もうひとつはインターネットに左右されないこと。最後は表現が難しいですが、飲食のような“生物”の事業ではないこと。この3つを念頭に置きながら、コンサルと並行して運営できるようにフランチャイズで新たな事業を探していました」(篠原オーナー)

そんな篠原オーナーが目を付けたのが3つの業種。買取専門店と学習塾、修理・リペア系のフランチャイズでした。

「学習塾は生徒が増えれば収益が伸びるストックビジネスである点、リペア系は技術職で減価率が低い点に興味を持ちました。買取専門店は新卒で入社した会社で貴金属や呉服を販売していたので、その経験が活かせると思って検討していました」(篠原オーナー)

その3つの業種から篠原オーナーが選んだのが買取専門店でした。その理由をこう話します。

「いくつか理由はありますが、買取専門店はリペア系よりも単価が高く、収益性が高い点に魅力を感じました。学習塾は子供がいるので身近であり理念にも共感していましたし、ストック型の収益であることは魅力的でしたが、初期投資の高さを考えて今じゃないと思い、まずは買取事業を始めることにしました」(篠原オーナー)

とはいえ、買取専門店のフランチャイズはさまざまなブランドがあります。大手や新規ブランドなどそれぞれに特徴のある買取専門店ですが、その中から「買取大吉」に加盟したのは、理由がありました。

「ほかの買取専門店のフランチャイズ本部からも話をお聞きしましたが、自由度が高いという点が大吉の魅力でした。買い取った商品の卸先を本部に統一しているフランチャイズもあるなか、大吉はオーナーが自由に卸先を決めていいんです。前職で着物や呉服といった、いわゆる定価の概念があまりない商品の販売経験はあったので、ある程度は自分で売れる自信はありました。

あとは唯一、大吉の担当者だけが愛知まで来てくださったんです。ほかのフランチャイズ本部は資料請求をしたらその後は電話などのやり取りだったので、大吉の事業に対する熱意を感じたのも大きかったですね」(篠原オーナー)

そうして篠原オーナーにとって1号店となる「買取大吉 岡崎店」がオープンしたのは、まだまだリユース市場が盛り上がりを見せる前の2013年9月のことでした。

「初月は一部黒字でしたが、4ヶ月目までは赤字になることもありました。でも、5ヶ月目からは月の来店数が100組を超えて手応えを感じはじめました。リピートしていただく数が増えたのはもちろん、少しずつ認知度が上がっていったんだと思います」(篠原オーナー)

その後も順調に売上を伸ばし、2015年には2号店となる「買取大吉 豊田店」を、2016年には「買取大吉 イトーヨーカドー安城店」をオープン。加盟から3年で最初の目標としていた3店舗をオープンするまで拡大しました。

1号店がオープンしてから早7年。拡大するリユース市場を篠原オーナーはどのように見てきたのでしょうか。

フリマアプリが台頭してきたことで、リユースが当たり前の世の中に

2013年9月にオープンした1号店の「買取大吉 岡崎店」
「フリマアプリとの棲み分けができているのでライバル視していない」と篠原オーナー

「リサイクル通信」がリサーチした調査によると、2009年に1兆1100億円だった市場規模は、2018年には2兆1500億円まで拡大するなど、2010年から9年連続でリユース市場は拡大を続け、2022年には3兆円規模まで膨れ上がると予想しています。

その背景にあるのが、「メルカリ」をはじめとしたフリマアプリの台頭です。なかには、買取専門店とフリマアプリをライバル視する事業検討者も少なくありませんが、「買取大吉」のオーナーとして7年のキャリアを歩んできた篠原オーナーはこう振り返ります。

「メルカリが流行り出した当時は売上が2割くらい落ちました。でも、フリマアプリがメジャーになったおかげで買い取り自体が身近になりましたよね。いまではフリマアプリと買取専門店は棲み分けができているので、有店舗で良かったと思っています。

というのも、フリマアプリなどは梱包から発送まで自分で完結しないといけない。なかにはクレームをつける方もいるので、そういった手間を考えて『これはメルカリでいいけど、これは買取店に持っていこう』などと使い分けてるんですよね。それにブランド品や貴金属など、思い入れのある品は『フリマアプリで売ろう』とはならないんです。当時は売上に影響しましたが、今はとくに問題視していませんよ」(篠原オーナー)

篠原オーナーの感覚をさらに裏付けるのが、「買取大吉」の成長率の高さです。2010年に創業した「買取大吉」は9年で280店舗を展開するまでに拡大しています。しかも、創業からの9年間で撤退した店舗はわずか6.8パーセントと、競合の買取系フランチャイズと比べても少ない数字を維持しています。

「買取大吉」では、店舗を増やすことよりも継続することを最優先で考え、開業1ヶ月目の店舗にはSV(スーパーバイザー)が週に3回以上訪問しています。この1ヶ月の間に査定に必要な技術面はもちろん、集客に必要なチラシ折り込みや顧客対応、収支計算や事業計画などについてSVが徹底的にサポートしてくれるのです。

もちろん、その後もSVが定期的に訪問するだけでなく、Skypeなどを使ったオンラインでのサポート、全国のオーナーが集まる勉強会なども開催されるので、開業後も安心して店舗を運営することができるのです。

査定額だけでなく、サービスの部分で満足してもらうのが重要

篠原オーナー
篠原オーナーは3店舗を展開する現在もプレイヤーとしてシフトに入る

こういったオーナーへのサポートを万全に整えている「買取大吉」では、1日に10組の来店客があれば高収益を得られると謳っています。その実態について篠原オーナーはこう赤裸々に話してくれました。

「1号店は月150~200組くらいで、3号店も同じく200組くらい。2号店が3店舗の中で一番多くて月に平均300組くらいのお客様がいらっしゃいます。多いときはマックス340組くらいの方にお越しいただきました。

2号店は本部からいただいた収益シミュレーションの150パーセントくらいの売上を記録しています。組数は店舗によってかなりバラツキがありますが、お客さまの層もまったく違うんです。1号店は来店数こそ少ないですが、3店舗の中でも圧倒的に客単価が高く、一方3号店は商業施設の中に入ってることもあって、単価は低いんですが来店数はそこそこという感じでしょうか」(篠原オーナー)

なかには1日10組に及ばない店舗もありますが、それでも安定して収益を上げられているのは、3店舗すべてで多くのリピーターが付いているから。買取専門店を運営していくうえで、顧客の重要さをこう話してくれました。

「買取店は飲食店などと比べるとリピートしていただくことが多い商売なんです。なので、いかにご満足していただき、次につなげるかが重要だと思っています。買取金額でご満足いただくのはもちろんですが、それよりも接客が重要だと考えています。

そういうところも選ばれてるポイントの一つで、なかには『大吉のほうが対応が良かったから』という理由で二度、三度とお越しいただくケースも少なくありません。トータルでご満足いただければ、近くに競合店がオープンしてもお越しいただけるんです。開業当初はこれに気づかず価格にばかり目がいってましたね。今だから言えますが、価格だけじゃないんだなって思いますね」(篠原オーナー)

店内には子供が遊べるスペースを設けている
利用しやすい店舗づくりのため、店内には子供が遊べるスペースを設けている

「お客さまにどれだけ親身になれるか、が重要じゃないですかね。もう使わないものとはいえ、商品には思い出がたくさん詰まってるんです。それを気持ちよくお売りいただくためには、まずはその場が楽しくないと売っていただけませんよね。もちろん買い取るこちら側も楽しまないといけない。急いでるお客さまもいらっしゃるので一概にはいえませんが、この商売を長く続けるためには、じっくりと関係性を築くことが重要だと思いますね」(篠原オーナー)

そういった篠原オーナーの運営方針もあり、コロナ禍の2020年3~5月は一時的に売上が落ち込んだものの、2020年9月には昨年対比104パーセントまで回復。その後も新型コロナウイルス第三波の影響による売り上げ低迷が不安視されましたが、同じく昨年対比で100パーセントを超えるなど好調をキープしています。

今後は既存店のブラッシュアップを図り、さらなる顧客数アップを目指していくことを目標としている篠原オーナー。2019年7月には当初検討していた学習塾もオープンし、企業として成長を遂げています。目先の売り上げだけに目を向けず、これからも広い視野でチャレンジを続けてくれるでしょう。


買取はモノだけでなく思い出を買う!大吉を3店舗運営するオーナーが7年間で掴んだ極意(2021.2.28公開)
※掲載情報は取材当時のものです。



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買取大吉は全国各地で約650店舗展開。97.4%の店舗が継続しています。その理由は、徹底的なサポート体制が整っているから。特に不安な開業1ヶ月目は最低でも7回は訪問し支援します。加えて、在庫リスク無し、1人開業可能、低初期投資など低リスクなビジネスモデルも魅力です。

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