株式会社コペル 代表取締役 大坪信之
コペルプラスのロゴ

圧倒的な教材数で差別化! コペルの幼児教育・児童発達支援スクールに込められた想い

幼児教育の「コペル」と、児童発達支援スクールの「コペルプラス」。これらふたつのフランチャイズブランドを展開する株式会社コペル。代表取締役を務める大坪信之(おおつぼ・のぶゆき)が「コペル」で創業するきっかけとなった衝撃体験、そして全国展開に至るブランド構築の裏側にあった苦悩をお話しします。

「0歳児教育」との出会い——自身の衝撃体験をきっかけに会社を設立

幼児教室コペル 柏の葉教室の外観
全国に70教室以上を展開する幼児教室「コペル 柏の葉教室」の外観

2017年現在、「株式会社コペル」は2つのフランチャイズブランドを展開しています。

ひとつは、北は北海道から南は鹿児島まで、全国に70教室以上を構える幼児教室の「コペル」。業界トップクラスの教材数により子どもたちが飽きない教育環境を徹底し、天才的潜在能力を最大限に引き出すことで、笑顔かがやく幸福な未来を目指しています。

そしてもうひとつが、児童発達支援スクールの「コペルプラス」。幼児教育コペルで培った25年の実績から、発達障害やADHD、自閉症スペクトラム(ASD)など、発達が気になるお子さまの可能性を楽しみながら引き出す療育が特徴です。

代表取締役の大坪信之がこれらの教室を立ち上げたきっかけは、20年以上も前に直面した自身の原体験にありました。

当時、第1子が誕生したばかりの大坪は、同じく0歳児の子を持つ友だち夫婦の自宅に遊びにいきます。そこで彼はあるものを発見するのです。それは、「あ」から「ん」までのひらがなが一覧にプリントされた「あいうえお表」でした。

大坪夫婦同様、友達夫婦も第1子誕生のタイミング。同じ状況にもかかわらず、なぜこんなものが貼ってあるのだろう。0歳のうちから教育をするなんて気が早すぎる。子どもが0歳のうちから『あいうえお表』を貼ってどうするんだろう——? 

気になった大坪がこう質問を投げかけると、それまで彼が考えもしなかった驚くべき答えが返ってくるのです。

「大坪さん、ご存じないんですか? 0歳教育が重要なんですよ」

0歳教育という言葉があることすら知らなかった大坪にとって、衝撃的すぎる返答でした。そこで彼は、友だち夫婦に教えてもらった本屋に足を運ぶと、0歳教育の本のコーナーが設けられているほどメジャーで、かつ重要な存在であることを知ります。すっかり興味を引かれた大坪は、その後、0歳教育の本を読みふける毎日が続くのです。

そうした衝撃体験からおよそ3ヶ月後、大坪は大胆な行動に出ます。なんと彼は、それまで勤務していた日本IBMから幼児教室経営へと転身を図るのです。

いきおいに任せて幼児教室をスタートしたものの、事業の拡大を妨げる大きな壁が無数にも立ちはだかっていることを当時の彼は知る由もありません。

コペル創業当時の苦悩——業界No.1の教材数はこうやって生まれた

コペルの教材の数々
たった1週間で使用される教材の数々

衝撃体験からわずか3ヶ月で会社を立ち上げ、地元でもある福岡に幼児教室の「コペル」第一号教室を開校させた大坪。スタート当初こそ生徒が終始にこやかにレッスンを受けていましたが、3ヶ月くらいを経過すると、途端にその笑顔が消えはじめ、退屈しはじめるのです。

「なぜだ、なぜ最初はあんなに楽しそうにレッスンを受けていたのに、今はだめなんだ——?」

自問自答しても答えが見つからなかった大坪は、再度、専門の本を読んで現状の課題を分析します。すると、ある問題点が発覚するのです。それは、人間が持つある性質によるものでした。

「人間は瞳孔が開いている間しか学びたいという思いが芽生えません。しかも、その時間は年齢プラス1分のみ。1歳児であれば2分、3歳児であれば4分以降は席を立ってほかのことを始めてしまいます。これは集中力がないからではなくその逆で、集中力がありすぎるがゆえに学びたくてしょうがないからなんです。だから1歳児の場合は、瞳孔が閉じる2分以内に初めて見るおもちゃを差し出す必要があることが分かったんです」(大坪)

逆に言えば、これさえできていれば0歳児でも1歳児でも、1時間座り続けることができます。子どもというのは6歳まで学びたくてしょうがない。退屈な時間が嫌でしょうがないのです。

とはいえ、幼児教室設立の時に大坪がかき集めた教材(おもちゃ)はトータル200個。1度のレッスンでも相当な数の教材を使用するので、200個ではすぐに不足してしまいます。

そこで大坪は教材を自作することを決意。市場に出回っている教材はすでにかき集めてしまったので、自分たちで作るしか方法はなかったのです。そこからは、レッスンを担当する先生と一緒に朝から晩まで教材を自作する日々……。しかし、過労が祟ってか先生たちが次々に体調を崩してしまいます。しまいには、大坪までもが体調を崩してしまい、ある病気を患ってしまうのです。

「睡眠時間を削って教材作りに没頭していました。そんな生活が3年ほど続いたら、37.5度から熱が下がらない状態になったんです。病院に行く時間もないし風邪だと思って放置していたんですが、ある時、起き上がれない状態になりました。これはまずいと思って病院に行くと、『慢性疲労症候群』という病気を診断されました」(大坪)

自身が体調を崩したことで本格的な危機を感じた大坪は、人材の確保の為にコペル第2教室、第3教室を立て続けに開校。先生を増やすことで、教材を作る部隊を強化することが目的でした。しかし、教室を増やせば増やすほど赤字が雪だるま式に増える「負のループ」に陥ってしまうのです。

教材とレッスンをシステム化し、いよいよコペルの全国展開がスタート

幼児教育コペルのレッスン風景
幼児教育コペルのレッスン風景

このままでは会社の存続すら危ぶまれてしまう——そう考えた大坪は、教材制作の効率化を図るための抜本的な改革を打ち出すのです。

「まずは、先生と教材を作る部隊をふたつに分けて先生の負担を軽くしました。先生にはレッスンに集中してもらうのが目的です。また、『3歳児の10月の3週目』はこの教材というふうにお子さまの年齢やレッスンの日程ごとに使う教材をグループ分けすることで、世界最高の教材を作って全世界に広めようと考えました」(大坪)

そうして改革から7年が経過したある日、トータル2000個にもおよぶ教材が完成するのです。これこそがコペル最大の強みでもあります。

「数でいうと4000個は作ったと思います。そのうちの2000個が教材として採用され、残りの2000個はボツ。一般的な幼児教室では200個くらいが平均なので、その10倍くらいの数になります。どこの幼児教室も教材の数が200個では足りないことは重々承知なんですよ。でも、手間がかかりすぎるから作らないだけで……」(大坪)

その後は教材だけでなく、教材を操る先生たちの動きもシステム化することで、どの先生がいつどんな場所でレッスンをしても同じ体験を提供することに成功。

「教材だけ作っても、先生がそれを操りきれないと意味はありません。あくまでも教材と先生のレッスンがセットになって教材としての効果を発揮します。教材の出し方からセリフまでをすべてシステム化しました。どこのコペルに行っても同じ授業を受けられるのもコペルの武器でもあるのです。そしてこれは現在も改良を続けています」(大坪)

この結果、入会から3ヶ月以上が経過したお子さまでも、レッスン中の50分を座り続けてくれるようになりました。その後、保管場所を含めて取り扱いに難のあった教材のコンパクト化を図るなど、多少のバージョンアップを経て2008年に全国展開をスタート。世界最高の教材で全世界に通用するコペル第2章の幕開けです。

「全国展開をする前に従業員が競合を視察に行った結果、取り扱い教材数が他社を圧倒。ナンバーワンであることが分かりました。そこで、競合教室が多いと言われている東京都の自由が丘エリアに開校させました。どうせ全国展開するのであれば、最初は目の肥えている方に見てもらいたかったんです」(大坪)

福岡でスタートしたコペルゆえに、知名度がないのは当たり前。ですが、圧倒的な教材数により口コミで生徒数が右肩上がりに伸びていきます。さらに、その1年後には大分県大分市の中津エリアにフランチャイズ第1号教室を開校。

「直営教室で15年勤めた先生が、旦那さんの実家がある大分に引っ越しをするということで退職したんです。退職から2〜3ヶ月したら連絡があり、『自宅を改装してコペルを開きたい』と。田んぼに囲まれた立地なので、生徒なんて来るはずがないと思いましたが、開校してみたら右肩上がりに生徒が集まり、今となっては100名を超える教室になりました。教材の数が多いので、学びたくてしょうがないお子さまにとっては遊園地のような場所なんですよね」(大坪)

その後は毎年10教室ずつのペースで増えていき、現在は直営13教室、フランチャイズ75教室、合計88教室を展開するまでに拡大していくのです。

開校2ヶ月目でキャンセル待ち——コペルプラスが選ばれる理由と目指すもの

児童発達支援スクール「コペルプラス」の指導イメージ
2017年にスタートした児童発達支援スクール「コペルプラス」

順調に拡大を続ける幼児教室のコペルに続く形で、2017年にスタートしたのが児童発達支援スクールの「コペルプラス」。お子さま自身の“学びたい・成長したい”という意欲を最大限に引き出す療育が特徴です。この療育を通し、自発的に取り組み、能力を発揮するお子さまの姿をサポートします。

そんなコペルプラスのスタートは、2012年に「児童福祉法」が改正されたことが大きく関係します。そもそも「児童発達支援スクール」とは、障がいを持つ児童や発達に遅れのある児童を、将来的に本人の負担を減らすための施設のこと。法改正により「児童発達支援事業所」 が設立され始めましたが、それでも全国の発達障がい児のうち、実に90%以上が潜在的待機児童と言われているほど不足しているのが現状です。

2012年に児童福祉法が改正される以前にも、幼児教室のコペルには発達障がいのお子さまを対象とするコースがありました。それに、運動も取り入れて発達障がいに特化したフランチャイズブランドを展開していこうとしていた矢先、転機になる出来事が起こります。

「児童発達支援事業所に勤めている元コペルの先生から連絡がありました。『コペルの教材を使って療育をしたい』という内容だったのです。タイミングが一致したことで、コペルプラスのフランチャイズ展開を早急に進める必要が出てきました」(大坪)

急ピッチでブランドパッケージの開発を進めた結果、2017年2月に開催された「フランチャイズ・ショー2017」を皮切りに本格的なフランチャイズ展開をスタートさせることができました。その後に開校したコペルプラスの直営教室が開校からわずか1ヶ月で黒字化、2ヶ月目で15人以上のキャンセル待ちが出るほどに。

その背景には、児童発達支援事業所が増えるスピードが追いついていないことのほかに、利用者の費用は国が9割も負担してくれることから、「我が子を児童発達支援事業所に通わせたい」というニーズの拡大がありました。

これだけの需要があるんだ。コペルの強みである教材数と25年の運営ノウハウを活かせば競合他者とも差別化できる——こう確信し、その後も開発スピードを緩めることなく、現在では関東圏を中心に直営5教室、フランチャイズ12教室、全17教室を展開するまでに拡大。今後も多くの開校を予定しています。

「中には上場企業にも加盟していてだいており、最終的には30教室の展開を予定しているというお話です。その企業さまは、現在2教室を同時に作っている最中で、この2教室が順調に収益をあげられれば、当初予定していた30教室から50教室展開に軌道修正すると言っていただいております。直営教室がすでに1ヶ月で黒字の実績があることから、おそらく50校になると見込んでいます」(大坪)

直近では1ヶ月に6教室ずつFCの拡大展開を考えているという大坪。長期的には、国が想定する5000教室のうち1000教室をカバーしようと計画中。

そんな2つのブランドを展開する株式会社コペルの社名は、天文学者であるコペルニクスに由来しています。それまでの常識であった天動説に対して地動説を唱えて、物事の見方を180度変えてしまったように、教育の常識を変えたいという想いから。

「2020年4月に幼児教育無償化の全面施行」が閣議決定されるなど、人づくり・人材育成への関心が日に日に高まっています。新しい常識を創るため、コペルの教育をより多くの子どもたちに届ける為に、大坪は奔走し続けます。


圧倒的な教材数で差別化! コペルの幼児教育・児童発達支援スクールに込められた想い(2018.1.15公開)
※掲載情報は取材当時のものです。



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