「張替本舗金沢屋 足利店(栃木)」をオープンさせた山本オーナー
張替本舗「金沢屋」のロゴ

48歳脱サラで月商100万超え!未経験スタートのオーナーが「金沢屋」で収益を上げ続けるワケ

2018年11月に「張替本舗金沢屋 足利店(栃木)」をオープンさせた山本オーナー。金沢屋といえば、襖(ふすま)や障子、網戸の張替専門店です。ドラッグストアで24年のキャリアを歩んできた山本オーナーですが、金沢屋をオープンしてから月の売上100万円を下回ったのは2ヶ月だけ。未経験で加盟してなぜこんなに稼げるのか。金沢屋のフランチャイズに加盟した理由やリアルな売上実績を、山本オーナーが赤裸々に語ります。

24年間勤めたドラッグストアを辞めて48歳で独立

「張替本舗金沢屋 足利店(栃木)」をオープンさせた山本オーナー

「2018年11月にオープンして2年以上、折り込みチラシだけで集客しています。初月の11月の売上は70万円ほど、12月は160万円ほど。その後も開業してから100万円を下回ったのは2ヶ月だけ。経費などを差し引いた営業利益はざっくり50%くらいなので、計算すればどれくらい手残りがあるか分かっちゃいますね(笑)」(山本オーナー)

そう話すのは、「張替本舗金沢屋 足利店(栃木)」の山本オーナー。金沢屋といえば、襖や障子、網戸、畳などの張替専門店。2012年にフランチャイズ展開をスタートさせてから、わずか8年で全国に250店舗以上を展開する急成長中のフランチャイズビジネスです。

2018年に「金沢屋」のフランチャイズに加盟するまでは、ドラッグストアでキャリアを歩んできた山本オーナー。大学を卒業して48歳まで、じつに24年もの長い年月をひとつのキャリアに捧げてきました。

「薬剤師ではなかったのですが、登録販売者として薬を含めて店舗で販売をしたり、店長としてスタッフをまとめるといった業務内容でした。最終的には本社でバイヤーの補助的な業務も担当していました」(山本オーナー)

そんな山本オーナーが独立を本格的に考えはじめたのは、40歳を過ぎたとき。体力もあり、独立するにはちょうど良い年齢です。

「定年が60歳と考えると、残り20年を切った段階ですね。それまでも漠然と『独立したい』とは思ってはいたものの、なかなか踏み込めず……。40歳を過ぎて本格的に独立を考えて父に相談したんですが、反対されてしまって(笑)。その後、わたしが47歳のときに父が亡くなって、改めて人生を見つめ直す時間ができ、『独立するなら今かな』と決断しました」(山本オーナー)

「人生100年時代」と言われる昨今、定年後のセカンドライフを考えて人生を見つめ直す働き盛りの人が増えています。なかでも、体力のある40代や50代で新たなキャリアに挑戦する人も多く、ひとつの選択肢としてフランチャイズを検討する人も少なくありません。山本オーナーもそのひとりでした。

「前職は小売業なので、結局はモノを右から左に動かしているだけ。オリジナルの事業で独立するほどの技術は身につけてこなかったんです。それなら本部からノウハウを享受できて、未経験でも独立できるフランチャイズを活用しようと考え、フランチャイズのオーナー募集サイトを見たり展示会に足を運んだりして情報収集をしました」(山本オーナー)

リスクを軽減するため、ひとりで、かつ無店舗でできるビジネスで検討

情報収集としてフランチャイズの展示会イベントに参加したという山本オーナー
情報収集としてフランチャイズの展示会イベントに参加したという山本オーナー

フランチャイズには金沢屋以外にも多くのブランドが存在します。そのなかでも、いくつかの業種に的を絞って検討を進めていったといいます。

「ドラッグストアで働いていたこともあり、まずは高齢者向けのビジネスに注目して訪問介護のフランチャイズを展開している2〜3社から話を聞きました。たとえば訪問介護の場合、利用者は保険を活用できるので、価格競争に巻き込まれることはないと思ったのですが、一方で、人を雇わないとできないビジネスですよね。自分が資格を持っていなくても開業できるとはいえ、人と人のつながりが重要な仕事なので、いい人材を採用できないと厳しい。仮にいい人材を採用できても、辞められたらサービス提供がストップしてしまうので、リスクが大きいと感じて選択肢から外れました」(山本オーナー)

もちろん、一度に多くの人材を採用して分業を進めたり、属人化しないよう組織的にビジネスを展開したりするなら山本オーナーのいうリスクは回避できます。しかし、リスクを最低限に抑えて独立したいと考えていた彼の思惑には合致しなかったのです。

「あと塾のフランチャイズも話を聞きましたが、わたしの住む栃木県足利のエリアは、競合が多くて厳しいという話でした。そこから方向性を変え、ひとりでかつ無店舗でできるビジネスで独立しようと、金沢屋とリペア関係、ハウスクリーニングの3つに絞りました」(山本オーナー)

彼のようにリスクを抑えるためにこれらの業種を検討する人は少なくありません。スタッフを採用する必要もなく、ミニマムで開業できる点がその理由です。

「リペアはスタッフを雇わずひとりで無店舗でも開業できるのですが、扱う商品やサービス内容が多岐にわたりますよね。リペアの技術を習得するのに時間もかなりかかると思って選択肢から外しました。また、ハウスクリーニングは掃除の仕上がりが重要視される仕事なので、満足してリピートいただけるようになるまでに道のりはそう近くはないなって。しかも、フランチャイズなどではなく、個人で事業をしている業者も多くあるので、価格競争が生じてしまう点がリスクに感じました」(山本オーナー)

最初はあらゆる業種をリストアップした山本オーナーでしたが、さまざまな角度からリスクを計算して選択肢を絞っていきます。そうして最終的に加盟したのが、障子や網戸、畳の張替専門店「金沢屋」でした。

「金沢屋はひとり開業かつ無店舗でもできるのはもちろん、ほかの高齢者向けビジネスやハウスクリーニングなどの業種と比べると競合が少ないんです。あとは自分自身、もし網戸を張り替えたいと思った場合、どこに依頼すれば良いのか分かりませんでした。そういう方はきっと多いんじゃないかと思ったんです。しかも、張り替えの依頼以外にも、リフォーム系の仕事もご依頼いただけることもあるということで、将来的に仕事が横に展開しやすそうだと思って、最終的に『金沢屋』に加盟しました」(山本オーナー)

オープン当日に撒いた折込チラシで1日に19件の問い合わせ

山本オーナーの顔写真をいれたり、裏面に視力検査ができる内容を印刷することでチラシを保存してもらえるような工夫をしている
山本オーナーの顔写真をいれたり、裏面に視力検査ができる内容を印刷することでチラシを保存してもらえるような工夫をしている

24年働いたドラッグストアを退職し、400万円ほどの資金を投じて2018年11月に「金沢屋 足利店」をオープンさせた山本オーナー。

「オープン前に本部が主催する12日間の開業前研修を受けました。最初の9日は本部で実務を、残りの3日は先輩オーナーさんのところで実際の営業の場面を見せていただいたり、不安なことを質問したりしました。実務研修で実際に網戸や襖を張り替えたのですが、とくに問題なく張り替えられましたよ」(山本オーナー)

そうして技術を身に着けたものの集客に多少の不安を抱えながら、オープン日に3万枚の折り込みチラシを撒いた山本オーナー。すると予期せぬ事態が待ち構えていたのです。

「チラシを撒いた当日に19件、翌日には7件の問い合わせがあったんです。その翌々週にも2万枚のチラシを撒いたんですが、そのときも撒いた当日に11件の問い合わせがありました。1日10件あればいいほうだと思っていたので、あまりの問い合わせの多さに驚きましたね」(山本オーナー)

襖や網戸などを張り替えたくても、どこに依頼したらいいのか困っている人が多いはず──。「金沢屋」に加盟する前に、山本オーナーが抱いていた予想がズバリ的中。集客できるか不安だった彼の思いとは逆に、多くの依頼が押し寄せるのです。

その後も営業手法は隔週で撒く2万部の折込チラシ一択。それでも毎月100万円前後の売上をキープできるほど集客できているといいます。

「本部に作ってもらったホームページはあるので、それを見て問い合わせしてくる方もごくわずかいらっしゃいます。でも、98%は折込チラシからの集客です。チラシは本部が作ったものに少しだけ文言を加えるくらい。こういった型やノウハウがあるのもフランチャイズに加盟するメリットのひとつですよね。周辺に競合となる業者さんが3社ほどあるのですが、チラシに私の顔写真を載せたり、遊び心で視力検査の『C』みたいなマークを載せたりしてるのが目を引いて、たくさんご依頼いただけてるんですかね」(山本オーナー)

今後はリフォーム案件を増やして単価をアップ

「張替本舗金沢屋 足利店(栃木)」をオープンさせた山本オーナー

2018年のオープンから、ほぼ折込チラシのみで多くの依頼を獲得している山本オーナー。日々、どんな依頼が彼の元に届くのでしょうか。

「件数でいうと、年間を通して依頼のある襖と障子の張り替えが多いと思います。網戸は季節的なものなので、どうしても夏の依頼がほとんどですね。売上としては、単価が一番高い襖が多くを占めていますね」(山本オーナー)

ちなみに、山本オーナーの担当エリアである足利は人口14万人ほどの都市。日本最古の学校と言われる「足利学校」や、国宝の「鑁阿寺(ばんなじ)」など、文化財が多く保存されているエリアです。

「人口は少しずつ減っているって聞きますね。でも、高齢者が多いエリアで、依頼の多くは60歳以上の高齢者。昔からある古い家も多く残っているので襖や障子のある和室が多く、こういった立地の恩恵も受けていると思います」(山本オーナー)

そんな山本オーナーの1日は、午前中に見積もりに出かけ、午後は作業に没頭するか、納品があれば張り替えた障子や襖をお客の元にお届け。納品がある場合、作業は夕方からスタートすることもあるそうです。

「夜中の0時や1時まで作業することもありますよ。仕事をためておけない性格というか、ためても誰も手伝ってくれないので、結局は自分でやらないといけないですからね。もう子どもも大きいですし、妻もなにも言ってきませんから(笑)。休みという休みはありませんが、自分の用事があるときにだけ休めればそれでいいんですよね。逆に仕事がなくて休んだりすると精神的にプレッシャーになることもありますね」(山本オーナー)

ワーカホリックな一面もある山本オーナー。今後は、引き続き襖と障子、網戸で新規のお客を獲得するとともに、外壁や床の修理などのリフォーム案件も増やしていきたいといいます。さらに高齢化社会が加速することを考えると、今後は今よりも多忙な毎日が待ち受けていることでしょう。


48歳脱サラで月商100万超え!未経験スタートのオーナーが「金沢屋」で収益を上げ続けるワケ(2021.6.27公開)
※掲載情報は取材当時のものです。



このストーリーに関連するビジネス

修理ビジネスは低資金で開業しやすく人気ですが、金沢屋が提供する「襖」の張替ビジネスはひと味違った業態として人気を集めています。アート性にも富んだ襖にリフォームすることで、シニアの方を笑顔にさせる町の張替屋を目指したい方はぜひチェックしてみてください。

張替本舗「金沢屋」の
フランチャイズ募集概要はコチラ

「張替本舗金沢屋 足利店(栃木)」をオープンさせた山本オーナー

記事は気に入っていただけましたか?
「いいね!」で応援よろしくお願いします

新着情報をお届けします♪