フランチャイズ加盟店がFC本部とのトラブルを回避する方法
フランチャイズ本部とフランチャイズ加盟店は同一の事業を営むからこそ、信頼関係が大切。本記事では、双方間でトラブルを起こさない・起きてしまった時のコツをご紹介します。
同一の事業を営むからこそ起こり得るトラブルを防ぐために
複数の企業とともに、同一の事業を展開するのがフランチャイズであり、故に、考え方、価値観、意思決定など、経営上、異なる点は少なくありません。当然、様々な点で行き違いや誤解が生まれ、小さな誤解も放置をすれば、トラブルという形で表面化することがあります。
そこでフランチャイズ本部との間で、トラブルを回避する秘訣は結論、自社と価値観の合うフランチャイズ本部を探せるかどうか?それにつきると思います。つまり、重要な点で共通の価値観が合致する本部を選ばなければならないのです。また、トラブルは小さな誤解などから、常に何らかの形で発生する可能性があり、むしろトラブルを回避するよりも、トラブルが発生した際、どのように対処するかの方が重要だと考えられます。
以上を踏まえて、
・トラブルが起きない為に
・起きたらどうするか?
の2点に関して、解説したいと思います。
フランチャイズ本部との間にトラブルを起こさないためには?
下記の4点は必ず実施したい事項です。
1)十分に納得の上でフランチャイズに加盟をする
2)加盟する本部のスタンス・価値観を十分に理解して加盟する
3)過去トラブルが存在したのか、そのときどのような対処をしたか、を確認する
4)先輩加盟店に直接話しを聞き、総合的に判断する
1)十分に納得の上でフランチャイズに加盟をする
事業内容、事業シミュレーション、契約書など、事業に関わる細部まで、しっかりと確認し、納得の上、加盟しなければなりません。もっとも重要なことは、自己責任の原則です。
本部が何でもやってくれると考えるのではなく、いかに本部の協力を仰ぎ、事業を成功させるのかを考えなければなりません。ですから、そもそも本部が加盟店支援に手厚いのかなど、確認できることは確認しなければなりません。事前の確認をしっかりと行い、十分に納得の上、加盟することをお勧めします。
2)加盟する本部のスタンス・価値観を十分に理解して加盟する
常に伝え続けていることですが、フランチャイズ加盟において、本部の価値観が自社と合致しているのか?、十分に検討の上、参加されるべきであります。価値観の異なる企業とともに、事業を行うことはそれ自体がトラブルの原因になりかねません。
3)過去トラブルが存在したのか、そのときどのような対処をしたか、を確認する
フランチャイズ本部として、加盟店との間に、過去トラブルがあったかどうか?、必ず確認すべきです。 さらには過去のトラブルに対して、どのように対処したのかも、本部を理解する上で、重要な判断基準であります。トラブルの有無、そしてその対処を確認することで、将来の本部の対応を予測することができます。つまり、過去の行動は未来を予測する基準となることも理解してください。
4)先輩加盟店に直接話しを聞き、総合的に判断する
やはり、実際に加盟している方々の生の声は重要な判断基準となります。可能な限り、加盟店の声を聞くことをお勧めします。
本部との間でトラブルが起きてしまったら、どう対処すべきか?
それでも、トラブルはおこる可能性があります、起こってしまった場合、どんな対処をすべきでしょうか?
トラブルの原因は何かにより、その対処は異なると言えますが、まず考えるべきは下記の3点。
1)事業の存続、成長を主に解決策を考えること
2)早期に解決できる方法を考えること
3)トップ同士で解決にあたること
以上を念頭に、対処すべきでしょう。
1)事業の存続、成長を主に解決策を考えること
何事も、まず考えるべきは、事業の存続です。本部の意向により、営業停止などの重い処分を課せられた場合、企業としての経営に大きな影響を受け、最悪、企業としての存続に関わる問題に発展する可能性があります。故に、まずは事業の存続、成長を第一に、解決にあたらなければなりません。
2)早期に解決できる方法を考えること
とにかく問題を長引かせて、良いことはありません。
(1)の事業存続にも関わる点ですが、早期の問題解決は重要な視点です。しかし、企業としての価値観、経営的信念に関わる場合には、経営者の判断によって、納得できる形で、問題解決することが望ましいでしょう。結局のところ、経営は好みであり、経営者の判断がすべてであります。
3)トップ同士で解決にあたること
(2)の早期解決の為にも、できる限り、フランチャイズ本部との問題は、本部の社長との間で、直接話し合い、そして解決することが理想です。担当者には理解のできないことは存在します。
担当は問題視しても、経営者同士で話した場合、簡単に解決することもあります。経営者同士だからこそ、分かり合え、解決できることは多くありますし、最終意思決定権者同士で話し合うからこそ、早期に解決できることが多く存在します。
理想はフランチャイズ本部との間での問題を未然に防ぐこと
以上を踏まえて、フランチャイズ本部との間での問題を未然に防ぐこと、またトラブルが発生した場合には対処することをお勧めします。解決できなければ、契約書に沿って、然るべき対処を行う意外にありません。是非、最悪のケースに陥らないよう、十分な検討を行っていただきたいと思います。