フランチャイズ・ショー2008を振り返る

2008年3月11日～13日にかけて、東京都江東区有明の東京国際展示場「東京ビッグサイト」で、第24回「フランチャイズ・ショー2008」（主催：日本経済新聞社、特別協力：日本フランチャイズチェーン協会）が開催された。

弊社にとって今年はビデオカメラを回しての会場取材は二回目だ。 昨年は、アポ無し突撃敢行。ブースをお邪魔してはマイクを突きだしインタビューを試みていたが、今回は予めアポを入れ、撮影OKが出たところだけを取材した。

その甲斐あってか撮影は比較的スムーズだった。その上、アポの際にはできるだけ代表者の方のインタビューを行いたいということを伝えていたので、時間に合わせて社長がブースに現れてくれた。結果として多くの代表者にお会いできた。

フランチャイズはいかに有能なスタッフをそろえているかというのもモチロン大切だが、加盟希望者はやはり代表者がどのような人物であるかにはより興味を持っているだろう。今回はいくらかでもその期待に応えることができたのではないだろうか。

本部へのインタビューは本部インタービュー ページで50社を動画で公開しているのでご覧頂きたい。

また、今回はインタビュアーとして株式会社フランコープジャパンの協力をいただくことで、昨年とは違った視点からのインタビューができたかなと思う。さすがに多くのフランチャイズ本部を診断、構築してきたのだろう、するどいつっこみも多く、なくなく編集段階でカットせざるを得ない場面もあった。

フランチャイズショー2008の反響

主催者の発表によると、昨年に比べ入場者数は減少したようだ。三日間のトータルは25,330人。昨年が31550人だったから、二割弱のマイナスと言うことになる。数字だけ見ると結構な減少だ。

ところが驚いたことに、各ブースを回って話を聞いた限りでは、減少によるマイナスは全くないようだった。それどころか初日回ったブースでは、本部担当者の口から一日目でもう出展料に見合うだけの引き合いをもらいましたよという発言まで飛び出した。

これはどうしたことだろうか。一つ推測されることは、昨年までのように他の催しとの同時開催ではなく、今回はフランチャイズショー単独での開催であったということだ。そのため、昨年までのようにあ、何かやってるみたいだな時間もあるし寄っていこうかという、いわゆるついでに会場を訪れる人が減少したと言えるのだ。

今回は単独開催のため、『フランチャイズショーを見に行くんだ』という目的意識をもった来場が多かったのだろうと推測される。

単独開催で質の良い客に質の良い説明が可能になった

このことは本部にとっても結果的には色々な面でプラスだったようだ。ブースに構える担当者にとってはたとえ冷やかし客ではあってもお客様はお客様。努々おろそかな対応はできないのだ。一生懸命チェーンの説明をしなければならないし、帰りには決して安くはないパンフレットも渡さねばならない。ここら辺のコストはバカにならないだろう。

ところが、数は少なくても質の高いお客様であれば、説明への理解も早く、自然に説明に熱がこもるが、逆に疲れないと言っていた。また、一人のお客に対して時間を十分に有効に使うことができたとよろこんでいた。

海外からの視察が多かったのも今年の特長だろうか。毎年出展しているところは、今年は一体どうしたことだろうと驚いていたようだが、海外からのツアーがいくつか入っていたのが原因だったようだ。

スタッフは三日間ほとんど撮影しっぱなしだったわけだが、もちろん昼飯はとる。 当然、会場内のフードコートで取るわけだが、そこでは大抵相席となる。

そんな時には、できるだけ目の前の方が迷惑でない限り、インタビューを試みる。 質問した相手のほとんどが、毎年来てるとか、もう10年以上来ているなどとかなりフランチャイズそのものを目的にしてきている人たちだった。

目的についても尋ねてみると、フランチャイズの勉強になるからというセミナー好きの方や、少し気になっていたチェーンがあったので地方から見に来たという方々がいた。 今日は有意義でしたかと尋ねると、代表者に直接会えて話ができたのは良かったなどという回答があった。

コンサルタントブース

前回はインタビューしたくても時間的にできなかったフランチャイズコンサルタントのブースを今回は取材することができた。これは大きな収穫だった。以前から弊社ではフランチャイズコンサルタントの重要性については機会あるごとに説いてきたわけだが、今回まとまって話をきくことができたのは幸いだった。それぞれの業務内容や個性の違いが手に取るように分かるはずだ。
フランチャイズコンサルタントのムービーはまとめてコチラに公開した。

その他にも、幾つか気づかされたことはあるが、フランチャイズ研究所の黒川氏が、今回もまとまった記事をアップされている。興味のある方は是非そちらを一読されることをお薦めする。 アップされた記事では会場の様子や描写だけにとどまらず、コンサルタントの視点から見たフランチャイズ業界も同時に丁寧に分析されている。 記事の最後には主催者への意見や要望も述べられているのはフランチャイズ業界を長年見つめてきた氏の面目躍如といったところだろうか。。