コンビニ各社が開催している商品展示会とは? デイリーヤマザキの商品展示会に潜入レポート

フランチャイズWEBリポート編集部 |2020年01月12日 公開 (2020年01月22日 最終更新)
ヤマザキお取引先様・デイリーヤマザキ展示会2019

国内シェア1位のセブン−イレブンやファミリーマート、ローソンをはじめとする、コンビニ各社が季節の変わり目だけでなく、毎週のように膨大な商品の入れ替えを行っているのをご存知ですか?

そして、そんな新商品や新サービスの紹介や導入の狙いなどを、オーナーをはじめとする同コンビニ関係者が一同に会し共有する『商品展示会』が、各社様々ですが全国の各主要都市で年に1〜2回程度実施されています。

この商品展示会は、加盟店オーナーや招待を受けた一部の加盟検討者など、各コンビニ関係者しか参加できないイベントですが、今回は特別に山崎製パンが展開するコンビニ「デイリーヤマザキ」の商品展示会に招待いただきましたので、その様子をお届けしたいと思います!

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そもそも商品展示会ってなに?

コンビニ各社が開催している「商品展示会」とはその名の通り、これから販売が開始される新商品のポイントなどを、直接加盟店オーナーさんに見て聞いていただいて、これからの店舗経営に活かしていただく重要なイベントです。

発売前の新商品が展示されるため、参加者は原則コンビニの加盟店オーナーと、その関係者のみとなっています。

展示内容はコンビニ本部ごとに違いはありますが、新商品のPR以外にも、今後の経営方針や取り組み、全国の店舗での成功事例の共有、新しく導入されるシステムや機器の紹介など、オーナーさんにとっても勉強になるイベントです。

山崎製パンの商品が勢揃い! 「デイリーヤマザキ展示会2019」に潜入

2019年9月10日・11日の二日間に渡り、東京流通センターで開催された山崎製パンが主催する「ヤマザキお取引先様・デイリーヤマザキ展示会2019」。

この展示会では、ヤマザキグループの歴史や企業理念を掲げた掲示にはじまり、グループ会社や各エリアの工場の新商品紹介。

さらにデイリーヤマザキを再現したブースでの売り場紹介や、「POP教室」など各レクチャーコーナーなどが設置されていました。そんな展示会の様子を一部ご紹介していきます!

デイリーヤマザキの関係者が集まる商品展示会

ヤマザキお取引先様・デイリーヤマザキ展示会2019の受付の様子

当日の受付の様子。デイリーヤマザキでは、今回ウェブリポ編集部が参加させていただいた関東会場だけでなく、関西・九州でも開催しており、同展示会の総動員数は約1万名にのぼるそうです。

展示会に招待されているのは、デイリーヤマザキの加盟店オーナーや加盟検討者、ヤマザキグループの商品を仕入れている業者などの関係者のみで、この展示会を通して仕入れ商品を決めるため、みな真剣そのもの。

創業70年を超えるデイリーヤマザキ本部の歴史と理念

受付を入ってすぐ、最初に目を引くのが、創業から現在に至るまでのヤマザキの歴史が綴られた70年間の年表でした。

1948年に、小麦とパンを物々交換する委託加工として山崎製パン所を開業して以来、山あり谷あり、激動の時代を乗り越えながら、「すべての仕事を種まきの仕事から開始する」理念で現在のヤマザキが作られていったことが伝わってきます。

ヤマザキといえば春のパンまつり!

「ヤマザキ春のパンまつり」展示ゾーン

そして、ヤマザキと言えば「ヤマザキ春のパンまつり」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか? ヤマザキの対象商品についている点数シールを集めると、パン文化の本場であるフランス製の白いお皿を必ず景品としてもらえるため、根強いファンがいるキャンペーンです。こちらのゾーンでは、1981年にスタートしたこのキャンペーンで配られた歴代の白いお皿が集結し、来場者の注目を集めていました。

デイリーヤマザキといえば焼き立てパン!

デイリーヤマザキ店舗内の焼き立てパンコーナー「デイリーベーカリー」のブース

続いてはデイリーヤマザキ店舗内の焼き立てパンコーナー「デイリーベーカリー」を模した紹介ブース。こちらのエリアでは、焼き立てパンや店内調理の弁当「デイリーキッチン」の調理方法の紹介コーナーなども設けられており、おいしそうなパン・弁当の香りに包まれながら、実際の店舗運営の様子を具体的にイメージすることができます。

デイリーヤマザキの店舗を丸々再現したコーナー

さらに進むと、デイリーヤマザキの店舗を丸々再現したコーナーも。店舗づくりの基本や効果的な配置レイアウトなど、まるで本当の店舗で学んでいるかのような、充実した内容となっています。そのほかにも、加盟店オーナー向けの「受注システム研修」や「商品POPづくり体験」といった勉強も充実していました。

デイリーヤマザキこだわりの新シリーズ「特撰シリーズ」が始動

デイリーヤマザキのみで販売される高品質・高付加価値・高単価「特選」シリーズ

今回の展示会で一番の注目ポイントだったのが「特撰シリーズ」商品の発表。デイリーヤマザキのみで販売されるオリジナル商品で、これまでのオリジナル商品「ヤマザキベストセレクション」シリーズよりも高品質・高付加価値・高単価の商品となっています。これまでのヤマザキグループの技術力・商品開発力などを最大限に集結したシリーズとして、2019年7月から「特撰シリーズ」のパン・和菓子がデイリーヤマザキの各店舗で順次発売予定ということでした。

あんがずっしりの特撰つぶあんぱん

試食でいただいた「特撰 つぶあんぱん」は、つぶあんの比率が約70%で、いままでに感じたことのないずっしり感がありました。よりおいしく、魅力的になった各商品が展示され、ヤマザキの食に対するこだわりを強くアピールしています。

パンだけじゃない! ヤマザキグループの目白押し商品

ヤマザキのクリスマスケーキ

もちろんパンだけではなく、スイーツや調理麺の試食・紹介コーナーも充実しており、商品ラインナップの豊富さを感じさせてくれます。ちなみに、2018年はヤマザキのクリスマスケーキは6世帯に1つ、約1,000万個以上売れていたようです。じつはあなたが買ったクリスマスケーキもヤマザキの商品だったかもしれません! ヤマザキグループの商品の幅広さを実感する場面でした。

もちろん関係者向けのイベントですので、すべてお伝えすることはできませんが、商品展示会の雰囲気はなんとなく伝わったでしょうか?

続いてこうした展示会は、どのような目的で開催されているのか。その歴史や展示会の見どころについて、山崎製パン株式会社 デイリーヤマザキ事業統括本部開発部の小池課長にお話を伺いました。

本部に聞くデイリーヤマザキ展示会の狙い

—— 気になる商品がたくさんありましたが、「デイリーヤマザキ展示会」はどのような目的で開催されているのでしょうか?
デイリーヤマザキのフランチャイズWEBリポート編集部

小池一仁

一つとしては、デイリーヤマザキのフランチャイズに加盟していただいている皆さんに、私たちの強みや理念、取り組みを理解していただき、モチベーションを高めてもらうことが狙いです。

—— モチベーションですか?
デイリーヤマザキのフランチャイズWEBリポート編集部

小池一仁

そうです。デイリーヤマザキはコンビニ業界内の他ブランドと比べると店舗数は少ないですが、母体が山崎製パングループという食品メーカーなので商品に関しては、自信をもって売っていただきたいですからね。協力してくださっているメーカーや業者の皆さんにも楽しんでいただき、来場された方全員が勇気をもって帰っていただけるよう工夫しています。

—— なるほど、自社がメーカーだからこその商品開発力を実感してもらうためなんですね。こちらの展示会はいつから行なわれているのでしょうか。
デイリーヤマザキのフランチャイズWEBリポート編集部

小池一仁

いまのような形で展示会を開催するようになったのは、6年前の2013年からです。

元々はコンビニ業界としてデイリーヤマザキだけの展示会を開催していたのですが、流通業が親元になっている競合の大手コンビニに比べて、やはり規模が小さいという印象になっていました。

—— 他コンビニの展示会も行ったことがありますが、メーカーと共催して多種多様な商品を展示していましたね。
デイリーヤマザキのフランチャイズWEBリポート編集部

小池一仁

流通業が親元になっているコンビニは提携メーカーにお願いして展示会を開催していますからね。

しかし、デイリーヤマザキの強みは親元が食品メーカーであるということです。他社コンビニは提携するメーカーが作ったものを販売していますが、私たちは「自分たちで作って、自分たちで売る」というのを徹底しています。そもそも山崎製パンがコンビニ展開を始めた理由ですからね。

その強みを皆さんに理解していただくために、6年前から山崎製パン株式会社の自社業態展示会という形で開催するようになりました。

—— 地方工場の独自商品が展示してありましたが、「自分たちで作って、自分たちで売る」という姿勢の体現だったんですね。
デイリーヤマザキのフランチャイズWEBリポート編集部

小池一仁

そうですね。また、自社業態展示会にすることによって、デイリーヤマザキのオリジナル商品であるパンやチルド商品以外にも、ヤマザキグループの企業である不二家やサーティワンアイスクリームとのコラボ商品や、発売予定のお菓子・飲料など幅広い商品を展示できるようになりました。

ヤマザキグループの企業である不二家や東ハト、サーティーワンとのコラボ商品や発売予定商品を展示
—— 確かに、このお菓子メーカーもヤマザキグループだったのかと思うものがありましたね! ところで、デイリーヤマザキ展示会にはFC加盟検討段階の方も来場できるとか。
デイリーヤマザキのフランチャイズWEBリポート編集部

小池一仁

そうですね。デイリーヤマザキ展示会は毎年1回秋に開催しているので、ご検討いただいている時期によっては逃してしまうこともありますが、タイミングがあえばご招待しています。

—— 情報量も多いですし、加盟前にこの展示会に参加できるの嬉しいですね!
デイリーヤマザキのフランチャイズWEBリポート編集部

小池一仁

展示だけでなく、すでに店舗運営をしている加盟店オーナーさんの様子を見る機会でもありますからね。オーナー候補の方々は、デイリーヤマザキの商品・店舗の特徴や、新商品を紹介している商品開発ブースを中心に、興味深く観覧いただいています。

—— 加盟検討者の方は、実際にどのようなところを見てデイリーヤマザキへの加盟を決めるのでしょうか?
デイリーヤマザキのフランチャイズWEBリポート編集部

小池一仁

コンビニ店内で焼き立てのパンを提供する「デイリーベーカリー」は、他社との差別化ポイントとして高く評価いただいています。

また、昔からパン屋やカフェを経営することが夢だったというオーナーさんも多いです。特に夫婦でコンビニ加盟を検討されている方は、奥さんが焼き立てパンを気に入って、デイリーヤマザキなら加盟したいと言ってくださいますね。

—— なるほど。たとえばどういったオーナーさんが加盟されているのでしょうか?
デイリーヤマザキのフランチャイズWEBリポート編集部

小池一仁

あるオーナーさんは、会社員から親の店を継いで酒屋経営者にキャリアチェンジしたものの、コンビニやスーパーとの競争が激化して次の一手を検討されていて。

その際に、大好きなパンを作って販売できるということで、デイリーヤマザキに魅力を感じたことから加盟いただきました。図書館やバスターミナル近くの好立地な店舗ということで、今でもお店は大繁盛していますよ。

—— 利用者にとってだけでなく、オーナーとしても焼き立てパンは魅力的なんですね! 最後に、デイリーヤマザキ展示会の見どころを教えてください。
デイリーヤマザキのフランチャイズWEBリポート編集部

小池一仁

今回の見どころは、やはり「特撰シリーズ」ですね。これまでの山崎製パングループの商品開発力や技術力、仕入れ力などを駆使して作り上げた高級シリーズとなっています。現在「特撰シリーズ」はパンを中心に展開していますが、今後は和菓子や洋菓子なども幅広く取り揃えていく予定です。

デイリーヤマザキのフランチャイズWEBリポート編集部

小池一仁

また、展示会ではヤマザキグループのこだわり商品を試食できるということはもちろんですが、災害時におけるヤマザキの対応の展示もぜひ見ていただきたいです。

—— そういえば、地震が起きたときにヤマザキのトラックが食料を届けている様子が取り上げられていましたね。
デイリーヤマザキのフランチャイズWEBリポート編集部

小池一仁

そうなんです。前回記事にしていただいたように、ヤマザキでは、阪神淡路大震災や東日本大震災など、大規模災害が発生した際に被災地へ緊急食糧支援をできるように、国と契約を結んでいます。

これは、食品メーカーとしての社会的使命だと考えており、今後も食生活の一端を担う企業としてその使命を果たせるよう、体制の整備に努めています。

デイリーヤマザキのフランチャイズWEBリポート編集部

小池一仁

来場いただくオーナー様やその従業員の方にも、山崎グループの取組みを知ってもらうことで、自分もその一員なんだと思っていただいて、同じ方向に向かっていければ良いなと思います!

—— 関係者限定で開催されているイベントということで、商品展示会が行われていることを知らない方ってたくさんいると思います。コンビニ経営を検討されている方にこんなイベントがあるんだ、ということを本記事を通じて伝えられたらいいなと思います。本日はありがとうございました。
新しく掲載開始したオーナー募集情報まとめ

ヤマザキお取引先様・デイリーヤマザキ展示会2019

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