株式会社ケアビジネスパートナーズ 代表原田 匡
2015-08-05 専門家が語る。フランチャイズ・独立開業コラム
株式会社ケアビジネスパートナーズ 代表 原田 匡

私が介護事業に特化した経営コンサルタントになった理由

 このコラムのポイント

介護専門×フランチャイズ展開に関わるコンサルタント、原田匡氏がこのビジネスに携わることとなった理由について連載を前に語ってもらいました。

フランチャイズWEBリポート編集部


はじめに

はじめまして、私、株式会社ケアビジネスパートナーズ 代表の原田匡と申します。今回より10回に亘り、「介護」「FC」等をテーマに連載を担当させていただくことになりました。皆様、何卒宜しくお願いいたします。

さて、今回は第1回ということで、私の自己紹介を絡め、何故私がコンサルタントという仕事を選んだのか?何故、介護業界に集中特化したのか?について、簡単にお話させていただきたいと思います。

内定企業を断って父と一緒に独立~経営コンサルタントへの転職

そんな折、たまたま父親が、務めていた引越会社から独立をしようとしたタイミングと合い、2人で引越会社を立ち上げることになったのです。当初は父親の手足の如く動き、町の不動産屋さんに1日50件以上の飛び込み営業を繰り返す日々。顧客を紹介いただく交渉をひたすら繰り返していたものの、開業して半年間ぐらいは微々たる売上しか上がらない状態。

まさか、独立早々に廃業か?と焦る中、2人で知恵を絞り合って何とか活路を見出すことに成功し、3年後には社員数約30名、売上も3.5億円程度にまで成長する事が出来ました。

しかし、そこからは業績や組織面でも一進一退の繰り返し。「一体何が足りないんだろう?」と思い悩む中、「もっと経営を本格的に勉強したい」と考え、創業から5年後、意を決して独り引越業界から離れ、いろいろな会社の経営に触れる事が出来るであろう経営コンサルタントの業界へ転進しました。

30代にして初のサラリーマン経験、新米コンサルタントとして活動を始めた私は、経営には一定の「型」「原理原則」があり、それを知っているか知らないか、活用できるかできないかだけで、企業の成長に大きな差が出る、という事実に衝撃を受けました。

と同時に、そのようなサポートを通じて壁にぶつかっている企業経営者の支援ができる経営コンサルタントという仕事にやりがいを感じ、いつしかこの仕事を自らの天職と思うようになりました。そして、その想いは一つも色褪せることなく、今に至っています(特に、偶然にもコンサルタントとして様々なFC事業の起ち上げ~全国展開に幾度も関わらせていただいた経験は、今の私の大きな財産になっています)。

一方、コンサルタントとしてやりがいや充実感は感じつつも、業界横断的な知識だけでは、やはり、その会社を芯から元気にする事は難しいのでは?という「限界」も感じていました。

「業種毎に特有の成功要因が存在するのではないだろうか?」、引越屋として事業起ち上げを経験していた私の中では次第にそんな想いが強くなり、いつしか「幅広い業界に向けて経営サポートを行う仕事の進め方よりも、業種を絞り、その業界の知見を深く蓄えながら、より実践的な経営支援を行うスタイルを確立したい」という気持ちがどんどん膨れあがっていきました。

介護×フランチャイズコンサルタントに携わるきっかけは「とあるクライアントの想い」

そんな中、「運命」とも言うべき転機が訪れたのが2007年の秋。

私が講師を務めていた『多店舗展開に潜む「光」と「影」』というセミナーにお越しいただいた、とある介護事業の経営者から「FCの仕組みを活用してデイサービスを全国展開したいので、その仕組みづくりを手伝ってほしい」という依頼をいただいたのです。

正直なところ、始めは、介護業界に対し、特段強い関心を持っていた訳ではありませんでした。
しかし、「業界をもっと発展させたい」というクライアントの熱い想い、加えて様々なデータ分析や現地調査、業界の未来予測等を行う中、様々な課題が山積しつつも、この業界の持つ社会的な意義や必要性、大変さと同時に素晴らしさに魅せられ、いつしか「この業界にどっぷり足を突っ込み、業界の活性化に自らも主体者として関わりたい」という想いが強くなりました。

そして、その想いを具現化すべく、2008年、自らデイサービスを起ち上げ、同時に「介護特化コンサルタント」としての活動を開始した、というのが今の私のキャリアの出発点です(その後、デイサービスの経営からは2015年2月28日付で引退)。

現在の主な活動は、介護事業経営者向けのセミナーを全国(文字通り、北海道~沖縄まで)で年間約150回程度(2014年実績)実施しつつ、個別にクライアントの経営支援に入ったり、介護経営に役立つコンテンツ(DVD etc)を製作・販売したりしています。同時に、無料メルマガ「ケアビジネスSHINKA論」を平日毎日発行しながら、全国の介護経営者の皆様と双方向のコミュニケーションをとっています。

最後に

今回は初回ということで自己紹介をいたしましたが、次回以降、上記の様々な経験から得られた知見を活かし、少しでも皆様のお役に立てるような情報をお届けしていきたいと思います。皆様、今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

株式会社ケアビジネスパートナーズ 代表 原田 匡

1970年生まれ。京都大学法学部卒業。介護特化型コンサルタントとして全国で年間150回を超すセミナー・研修を実施する等(2014年実績)、様々なノウハウを開発・発信している。著書としては「介護元気化プロジェクト(エル書房)」「介護事業所の経営の極意と労務管理・労基署対策・助成金活用(日本法令)」、執筆雑誌としては「デイと運営と経営(QOLサービス)」「シニアビジネスマーケット」等がある。FC本部構築の経験も豊富で、特に介護FCの起ち上げ・拡大には造詣が深い。