170%増で注目の中食ビジネス! 2021年上半期のFCビジネス検討トレンド。外食検討も回復の兆し
日本でも開始された新型コロナワクチン接種ですが、とくに先行していた欧米では旅行やビジネスでの航空機のフライト回復や飲食店の予約率の増加など人の流れが急回復しており、「ワクチン接種後の日常」を予測できるようになってきた2021年の上半期。
そこで今回は、日本最大級のフランチャイズ情報メディアとして活動している、『フランチャイズWEBリポート』の2021年上半期の利用者傾向を2020年下半期と比較し、コロナ下の独立開業・新規事業を検討している方の変化をみていきます。
※公開しているグラフ・データは、フランチャイズWEBリポートに掲載しているフランチャイズ募集情報を元に作成しています。
2021年上半期のフランチャイズ加盟検討者の傾向
2020年の下半期から2021年上半期にフランチャイズWEBリポートを通して行なわれた、加盟検討に関する問い合わせ変動をみたところ、2021年になる前月あたりから、新年度に向けて改めて新しいビジネスを検討する人が増えたのか、3月ごろまで問い合わせが増加し続けています。
2021年4月からは一都三県をはじめ、北海道、愛知、京都などで発令されたまん延防止等重点措置や、その後の緊急事態宣言が発出された影響があったのか、4月以降は問い合わせが落ち着いてきています。
しかし2021年上半期を通しての問い合わせは、2020年下半期の半年間よりも129%増加しており、年始から新規開業や事業多角化などビジネス検討をする人が増えていることがわかりました。この盛り上がりは、2020年の下半期あたりから大ブームになっている、ゴーストレストランやからあげビジネスなど、人気の秘密や各ブランドについてテレビで取り上げられることも多かったりと、身近なビジネスへの注目が高まっていたことも問い合わせ増加の一因でしょう。
業種業態ごとの問い合わせも成長傾向
2020年に続き注目の中食ビジネス
2020年下半期と2021年上半期の半年間で、ウェブリポ内での業種業態ごとの成長率を比較し、最も高かった中食ビジネスは78.8%の増加となっています。約倍近くの問い合わせがあったことになります。
ウェブリポでは2021年に入ってから5ブランド以上の中食ビジネスが掲載開始しており、既存の外食ブランドもテイクアウトやデリバリーを打ち出しを強めています。「銀のさら」は、本部への加盟問い合わせが多くなったことから10年ぶりにフランチャイズ募集を再開し、フランチャイズWEBリポートでも掲載を始めました。こういった事例もあることから、今後も中食ビジネスのフランチャイズ募集は増えていくでしょう。
外食店がテイクアウト・デリバリーなどの中食ビジネスに参入してきているだけでなく、デリバリー専門の「ゴーストレストラン(クラウドキッチン)」のフランチャイズも増えてきていたりと、需要に対応するようにビジネスが増えてきています。
中食需要に関してはアンケート調査をチェック
外食ビジネスも勢いが復活
コロナの影響で、2019年と2020年の昨対比では-25%と下がっていた外食ビジネスですが、2021年の上半期では56.4%成長という結果になりました。こちらはワクチン接種も開始され、コロナ収束を見込んで再び外食需要が戻ってくることが想定されているためでしょう。
感染症対策で1人飲食に特化した外食店など、コロナ対策を行ないながらの営業できるブランドなども増えてきているので、今後再度注目されるのではないでしょうか。
おうち時間の増加で需要の増えたエステ・理美容ビジネス
2021年上半期では2020年下半期と比較して30%問い合わせが増加したエステ・理美容ビジネス。外出自粛の影響で美容院やエステに行く機会が減ったという方は少なくないですが、一方でおうち時間の活用として自分磨きをする方も増えており、スキンケアやボディ・ヘアケアなど基礎美容への意識は高まっているようです。
そういった需要から美容ビジネスへの参入検討も増えているようです。特にスキンケア用品の販売などは消費の期限などもないため在庫を抱えなくてよかったり、継続して商品を利用してもらえるといったことから、新たな経営の柱として参入しやすいビジネスとなっています。
注目を集めたビジネスをランキング形式で紹介!
ウェブリポの各ブランドページの閲覧回数や、資料請求などのお問い合わせ回数を独自の採点基準で集計したところ、2021年上半期は2020年下半期と比較して上位3位までに変動はありませんでしたが、4位にまいぷれ、5位に鶏笑が新たにランクインしました。
また、2020年下半期から比較して10位以上の順位が上がった人気急上昇ブランドとして、「WAKABA」が22位から9位に上昇、「ワーカウト」が64位から14位に変動しています。
特にWAKABAは2020年に金の価格が過去最高になったことや断捨離をする人が増えて利用者が増加した買取ビジネスです。景気の変動に左右されにくいビジネスであるため、独立開業検討者からも注目を集めたようです。
国からの補助で経営が安定しやすい制度ビジネス
注目ブランド1位となったのは、ペット共生型の障害者グループホーム「わおん」。障害者の居場所をつくる人間福祉だけでなく、殺処分される保護犬・猫を引き取って共に暮らす動物福祉も兼ね備えている「わおん」は、2020年に引き続き注目の高いビジネスとなりました。
また、急上昇ビジネスである「ワーカウト」はわおんの本部が展開するフランチャイズで、運動療法をメインとする障害者デイサービスです。障害者を対象とするこちら2つのビジネスは国からの保険制度で売上が支払われるので、景気に関わらず安定した経営をすることができます。ストック型のビジネスなので、開業当初の集客に力をいれれば、その後は安定しやすくなるのが特徴でしょう。
コロナ下で需要の続く中食ビジネス
「ほっともっと」「ライフデリ」「鶏笑」は2020年から引き続き中食ビジネスとして注目を集めていたようです。なかでも「鶏笑」は、ブームが続いているからあげ専門店ビジネスなので2020年下半期の18位から、2021年上半期には5位にランクインしました。
さまざまなメディアでも取り上げられているように2020年から、からあげの人気は急上昇しており、市場規模は2019年の853億円だったのが、2020年には1035億円に拡大しています。
オンラインデリバリー専門の「東京から揚げ専門店 あげたて」など、既存の飲食店でもフライヤーさえあれば製造業務委託という形で取り入れられるビジネスも出てきています。市場の拡大だけでなく業態も多様化し、ますますビジネスとして注目が集まるでしょう。
コロナ収束を見越したビジネス検討
コロナ2年目に入り、いまだ日常生活で不自由なことも多くありますが、ワクチンの接種が始まったりとコロナショックからの回復の兆しも見えてきている2021年。
コロナの収束後や経済活動が活性化する時期を見据えて、ビジネス検討を進める人も多くいます。このタイミングに乗り遅れてしまうと、コロナ収束後のビジネスチャンスを逃してしまうことになりかねません。
開業には半年~1年の準備が必要になってくる場合もあるので、事業を検討しているものの、まだ事業詳細が決まっていないという方は、今回紹介した他の独立開業検討者が注目しているフランチャイズや代理店をチェックしてみるのはいかがでしょうか?
ウェブリポでは、カテゴリや業種業態ごとに注目のビジネスをピックアップした特集を用意しているので、こちらも参考にしてみてください!
6月の新着ビジネス特集
ビジネスを検討するなら情報収集として最新情報を見逃さないようにすることは重要です。新着のフランチャイズ募集だけでなく、加盟オーナーや本部へ取材した記事などを定期的に公開していますので、こちらも情報収集としてご活用ください!
新着ビジネス
GOOD HOME/株式会社CHALLENGE LIFE
カルビ火山/株式会社サンパーク
カルビ火山は「手作りだから、美味しいね」をテーマに、直火焼肉のファストフード「カルビ丼」と、石鍋を使った「火山うどん」が名物の飲食店。本部のサンパークは国内外に、フランチャイズ加盟店として65店以上運営し、自社ブランドも35店以上運営。経験に裏付けされたノウハウを提供しています。
ベルヴィル(belle-ville)/株式会社サンパーク
ベルヴィルは、65店以上のFC加盟を経験し自社ブランドも展開する株式会社サンパークが本部のパンケーキ専門店。梅田の地下街で30年愛された喫茶店をカフェへ一新し、看板商品ミルフィールパンケーキを開発。可愛さとふわふわ食感、コスパが注目され、国内外に8店舗展開しています。
マジカレー(MAJI CURRY)/株式会社サンパーク
株式会社サンパークが展開するマジカレーは、創業7ヶ月で神田カレーグランプリで優勝した実績を持つカレー専門店のフランチャイズ。ミシュラン店を渡り歩き活躍するシェフが監修したカレーを未経験でも提供できます。また、テイクアウトとも相性が良く、時流に合った売り方ができるのも魅力です。
髙木珈琲/株式会社サンパーク
髙木珈琲は、数多くの飲食FC加盟で成功を築いてきた、株式会社サンパークがオリジナル事業として展開する純喫茶のフランチャイズです。2020年11月に大阪1号店を開業し、2021年7月に千葉に2号店を準備中。地域に根ざした運営ができる喫茶店経営をしたいというオーナー様を募集中です。
グリルバーグデリ(GRILLBURG-DELI)/株式会社カフェダイニング
FCオーナーへの取材記事
ウェブリポではその時々にあった確かな情報を提供するために、一次情報の発信にこだわっています。
コロナ禍でもそれは変わらず、新型コロナウイルスの流行まっただ中に開業したオーナーや、コロナ以前からフランチャイズや代理店に加盟しているオーナーにコロナ禍での売上状況、フランチャイズ本部にコロナ禍での市場といった内容を直接取材をしています。