不動産フランチャイズが儲かるってホント?気になるメリットや成功事例を紹介
フランチャイズへ加盟して独立開業を検討している方のなかには「不動産フランチャイズは儲かりやすい」という話を聞いたことがある、という方もいらっしゃるかもしれません。実際に、不動産フランチャイズに加盟することで高い売上を目指すことは可能です。
ただし、どのようなメリットがあるのかや、どのような人が向いているのかについてしっかりと把握しておく必要があります。今回は、不動産フランチャイズについて、メリットや成功事例を詳しく紹介します。
不動産フランチャイズは儲かるのか?
まずは、実際に不動産フランチャイズが儲かるのかどうかについて紹介します。
そもそも不動産フランチャイズの仕組みって?
不動産フランチャイズに加盟するためには、まずはフランチャイズ本部とフランチャイズ契約を結ばなければなりません。本部とフランチャイズ契約をした個人事業主または法人の店舗は、フランチャイズ加盟店と呼ばれます。なお、加盟時には加盟金が必要になるため注意しましょう。本部と加盟店は、対等なビジネスパートナーという立場です。加盟店は、ビジネスモデルやサービスなどのノウハウを使用する権利を得る代わりに、売上の一部から毎月一定額をロイヤリティとして支払います。経営上のノウハウだけでなく、商標やロゴの使用、店舗運営に関する教育を受けることも可能です。
不動産フランチャイズの傾向として、町の不動産屋さんが、よりネームバリューの大きい大手フランチャイズに加盟し、店舗を加盟店化させる「コンバージョン型フランチャイズ」のケースが多いのが特長です。
コンバージョン型フランチャイズの加盟対象となるには、一般的に以下の条件を満たしている必要があります。
●宅地建物取引業の免許を取得済み
●小規模不動産仲介業者
不動産フランチャイズは儲かるケースもある!
不動産フランチャイズ事業のメインである売買仲介事業や不動産転売事業は、扱う金額が大きく、高い売上が期待できます。また、フランチャイズでは大手の名前を使用して店舗を運営できるため、とくに不動産業が未経験の場合は安定した経営につながりやすいでしょう。ただし、不動産業界ならではの慣習を理解するまで時間がかかると、フランチャイズのメリットを享受しきれない可能性があるため、注意が必要です。
また、フランチャイズに加盟した場合でも、儲かるかどうかは事業者自身の力に左右されます。フランチャイズのメリットを十分に活かすためには、事業者の努力が必要不可欠です。
フランチャイズオーナーの平均年収は1000万円近く!?
不動産フランチャイズに加盟しているオーナーの年収は、基本的にどのフランチャイズにおいても公開されておらず、正確な金額を知ることはできません。
とはいえ、一般的に不動産関係のフランチャイズは他業種と比べ年収が高い傾向にあるといわれているようです。フランチャイズ業界全体におけるオーナーの平均年収は600万円前後とされるなか、不動産関係のフランチャイズオーナーは平均年収800~1000万円以上といわれています。
これほどの高年収が狙える理由としては、単純に扱う金額の大きさが影響しているでしょう。たとえば不動産の売買仲介事業であれば、物件を売却した際の利益が数万円程度のときもあれば、富裕層向けの物件で数百~数千万円の利益になるケースもあります。このような要素から、不動産業は他業種では見られないような高収益を狙うことができるのです。
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不動産フランチャイズが向いている人の特徴
不動産フランチャイズが向いている人の特徴は、主に3つあります。以下でそれぞれ解説します。
不動産業を営んでいて、さらに業務拡大したい人
不動産フランチャイズに加盟することで、以下のような課題を解決できる可能性が高くなり、不動産事業を拡大しやすくなります。
●集客力の向上
●優秀な人材の確保
●サービスの質の向上
業界大手の不動産フランチャイズに加盟できれば、その本部が培ってきたネームバリューや信頼感を加盟店でも活用できるようになるため、集客力の向上が見込めます。加えて、求職者の信頼を得やすくなるメリットもあり、優秀な人材を集めやすくなるでしょう。
サービスの質の向上は、本部から提供されるシステムを使用したり、研修に参加しノウハウを得ることで実現できます。従業員の教育に活かしたり、システムによって業務を効率化したりすることで、サービスの向上を目指せます。
起業や独立を検討している人
フランチャイズに加盟せず、個人で不動産店舗を独立開業することは、難易度がかなり高いといえます。とくに、不動産業が未経験の場合はフランチャイズに加盟し、ノウハウや経営戦略を共有してもらいながら店舗を運営するほうが、長く安定した運営につながるでしょう。また、ノウハウを活かして早い段階で売上を伸ばすことも期待できます。
本部のノウハウやルールを活かして店舗を運営できる人
不動産フランチャイズに加盟した場合、本部が定めたルールを守って店舗を運営する必要があります。そのため、不本意な経営判断を下さなければならない可能性もないとは言い切れません。基本的には、店舗の運営に関することは事業主に委ねられますが、不動産業界の経験者が独自のノウハウを活かせないことも考えられ、その場合はフランチャイズ加盟のメリットはあまり大きくないといえるでしょう。
対して、独自のノウハウがまだ確立していない場合や、フランチャイズが定めているルールをうまく活かして適応できる場合などは、加盟のメリットは非常に大きくなります。
不動産フランチャイズに加盟するメリット
では、不動産フランチャイズに加盟することでどのようなメリットがあるのでしょうか。加盟するメリットは、主に以下の3つです。
本部のネームバリューを活かせる
不動産フランチャイズに加盟することで、フランチャイズ本部のネームバリューを活かして利用客からの信頼を得ることができます。不動産取引では、賃貸はもちろん、売買でも大きなお金が動きます。利用客にとっては大金を預けることと同様の心境であるため、全国的な知名度が高いブランドの店舗のほうが、安心感をもって取引しやすいというメリットがあります。
本部の融資やサポートを受けられる
不動産を購入する際など、大きな資金が必要になる場合、フランチャイズ本部から融資を受けられるケースもあります。
また、店舗の運営を効率的に行なうためにさまざまなツールを提供してもらえるため、不動産業界が未経験の場合でも安心して運営できるような仕組みが整えられていることも、フランチャイズのメリットです。
時代に合わせたサービスを提供できる
不動産業界の特徴として、変化の波が激しいことが挙げられます。フランチャイズに加盟することで、市場のニーズを本部が積極的に取り入れて加盟店の運営に落とし込んでくれるため、時代に合わせたサービスを提供しやすくなることもメリットです。たとえば、高齢化にともない生活資金を確保するために自宅を担保にして借入を行なう「リバースモーゲージ」や、持ち家を賃貸とする「リースバック」など、近年登場した新しい形の商材も、フランチャイズであればいち早く取り入れることができます。
不動産フランチャイズに加盟するデメリット
不動産フランチャイズに加盟するデメリットとしては、先述した
●ロイヤリティを支払わなければならない
●本部が定めたルールによって店舗の運営に制限がある
といったもののほかに
●必ず優良なフランチャイズに加盟できるわけではない
●フランチャイズ本部や他加盟店に不祥事が発生した場合、自店にまで悪影響がおよぶ可能性もある
などのデメリットも存在します。不動産フランチャイズへの加盟を考えている場合は、これらのデメリットについてもしっかりと把握しておきましょう。
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不動産フランチャイズの成功事例
以下では、不動産フランチャイズに加盟して成功を収めた2つの事例を紹介します
挫折から一転8店舗経営まで成長したオーナー
アルファス株式会社は2010年11月に創業し、現在は愛知県内で8店舗の「ハウスドゥ」を展開しています。同社は「ハウスドゥ」に加盟して以来、約9年間で売買仲介「ハウスドゥ」と「家・不動産買取専門店」、建物管理と賃貸仲介「レントドゥ」の3ブランドを8店舗で展開し、成長を続けているベンチャー企業です。2018年12月に代表取締役に就任した創業メンバーの田中聡氏は、フランチャイズ加盟当初はまったく結果が出なかったと語っています。
しかし、「ハウスドゥ」のノウハウを最大限に活用するとともに、「本当の意味でのお客様目線のサービス」を徹底することを重視した結果、事業は急速に成長し、創業から2年後には営業利益がでるまでに成長しました。フランチャイズのメリットを最大限に活かすことで、無事に事業を軌道に乗せ、さらなる成長を目指せているようです。
成功への詳しいストーリーは、以下のページをご覧ください。
ブランド力が成功の鍵!地域No.1を目指す法人オーナー
2016年に「ハウスドゥ」にフランチャイズ加盟し、2店舗を経営する株式会社ドリームプランニングは、10年以上にわたり不動産業を営んできた企業です。同社のオーナーである持田氏は、33歳のときに不動産売買仲介事業を立ち上げ、3年後には賃貸仲介のフランチャイズにも参加し、2号店を開店しました。
経験豊富なスタッフの活躍もあり、順調に経営を行なっていましたが、スマートフォンの急速な普及により、賃貸仲介の売上が減少していきました。打開策としてフランチャイズへの加盟を検討し、ブランド力を求めて「ハウスドゥ」に加盟することを決断。2019年7月には全国のハウスドゥの個人部門で1位の成績を収めるなど、経営を再度軌道に乗せることに成功しましたが、同社はさらなる成長を見越しています。
これまでは、ハウスドゥのブランド力のみに恩恵を受けていましたが、ハウスドゥのスタイルを取り入れて運営することを決意しました。従来の経験を活かした営業スタイルと、ハウスドゥのお客様本位の営業スタイルを組み合わせることで、他社を含めてどの競合にも絶対に勝てると、持田さんは確信しています。
成功への詳しいストーリーは、以下のページをご覧ください。
不動産フランチャイズで儲けるならココに注意!
以下では、不動産フランチャイズに加盟して店舗を運営する際に注目しておきたいポイントについて紹介します。
自分に合ったフランチャイズブランドを選ぶ
フランチャイズ本部はブランドごとに特徴が異なるため、自分に合ったフランチャイズブランドを選ぶことが大切です。サポートはあまり手厚くないが、その分自由度が高いというブランドもあれば、サポートは手厚いがロイヤリティが高く設定されているブランドもあり、店舗を運営するうえで何を重視するかによって最適なブランドは異なります。
フランチャイズブランドを選ぶ際に、企業体質や経営姿勢が自分に合っているかをしっかりと見極めることで、順調に売上を伸ばしながら店舗を運営できる可能性が高くなるでしょう。
付加価値をつけることで売上UPも
不動産事業では、売買仲介事業や不動産転売事業のほかにも、リフォーム事業やハウスクリーニング事業などを並行して取り組むケースがみられます。これらを組み合わせて運営することで、店舗の付加価値が向上し、売上を伸ばすことにもつながるでしょう。売上を伸ばすことができれば利益率も上がるため、加盟金などの初期費を回収することができ、経営をさらに安定させられます。
付加価値を付けて売上を伸ばすためには、競合と自店舗をしっかりと差別化することが大切です。しかし、その対策をフランチャイズ任せにしてしまうと、実態をすべて把握しきれず最適な施策が行なえない可能性もあります。事業者自身で競合や市場のニーズについてしっかりと調査し、独自の戦略を立てて運営を行なうことで、売上を伸ばすことができます。
まとめ
不動産業界経験者の場合、不動産フランチャイズに加盟しノウハウを活かして店舗を運営することで、売上をさらに伸ばせる可能性があります。業界未経験者の場合は、まずはフランチャイズ本部の研修やサポートをしっかりと受けて、安定した店舗の運営を目指しましょう。どちらの場合でも、加盟の前には不動産フランチャイズに加盟するメリットとデメリットについてしっかりと把握し、フランチャイズ加盟店としてやっていけるかどうかを考える必要があります。